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NO134
当館が「遠くに行きたい」で放送されます。
                               (2019年7月3日  館長 井上 重義)
当地も例年より大幅に遅れての梅雨入りでしたが、先月末から雨の日が続きます。
館長室からの執筆が3か月ぶりになりましたが、実は左足の関節の骨が劣化し、人工関節に入れ替える手術を3月18日に行い、その後、3週間ほど入院していました。退院後の経過は順調ですが少し痛みが残り、完治するには6か月ほどかかるとのことですが、日常生活に大きな支障はありません。

さて先月末、当館にとって嬉しい大きなニュースがありました。TV番組の「遠くに行きたい」の取材が入り、先月27日に竹下景子様がご来館
竹下景子さんを囲んで
くださり、私と尾崎学芸員が分担して館内を案内しました。放送は今月21日の日曜日に全国放送されますが、近畿地方では読売TVで朝7時から30分間放送されます。この「遠くへ行きたい」は1970年に放送が始まり今年で50年という長寿番組です。当館は今から35年前の井上郷土玩具館から日本玩具博物館に改称した1984年にもこの番組で紹介されました。現3号館も6号館もなかった時代です。紹介されて大きな反響があり、現在の飛躍にも繋がりました。このような知名度の高い番組に当館が紹介され、全国に知られることは本当に光栄であり嬉しいです。
 さらに今月20日(土)のABCテレビでも、午前11時から30分間放送の「LIFE~夢のカタチ」で神戸人形作者の吉田太郎様が紹介されますが、当館所蔵の神戸人形についての取材がありました。私や尾崎学芸員などが神戸人形について話しています。

ここ十数年前から、来館者が大きく減少し、思い悩むことが多いのですが、元気を与えてくれるのが来館者が感想ノートに書かれた嬉しいお言葉です。
「子供のころのおもちゃを見て感動。懐かしい思い出がよみがえりここに来てよかった。犬山市から」「とても素敵な博物館ですね。ゆっくり落ち着ける雰囲気です。子どもたちも楽しみました。京都から」「偶然に知り大阪から来ましたが、素晴らしいの一言に尽きます。国立民族学博物館に優るとも決して劣らない数々のコレクションに圧倒されました。また機会があれば来館したいです」「見て楽しく、それぞれの国、地方の特色もあって本当に興味深いです」「あれもこれも、子どものころ遊びました。涙が出るほど懐かしかった。天草市から」など。遠方から来館くださる方も多く、そのお言葉に励まされています。

1号館の展示は「平成おもちゃ文化史」が11月12日(火)まで、続いていますが、来館した小学生の子供たちが「懐かしい」と大喜びする姿に
太平洋戦争当時の玩具
驚かされます。一角には昭和末期の玩具や人形の展示コーナーもあり、親子で懐かしいと微笑まれている姿を再三見受けます。それに隣の2号館は高齢者の皆様に、懐かしいと喜んでいただける昭和初期からの玩具や人形がたくさん並んでいます。先月8日からは2号館の展示ケース2か所を入れ替え「太平洋戦争とおもちゃ」の展示が始まりました。大正生まれや昭和初期にお生まれの方にとっての懐かしいおもちゃの数々が約100点も並び、他館では見ることができない展示です。お孫さんやお子様と三世代ご一緒にぜひご来館ください。






NO133
企画展「平成おもちゃ文化史」が始まりました。
                               (2019年3月13日  館長 井上 重義)


花の季節になりました。6号館への小道の側の地表にはユキワリイチゲや寒スミレの可憐な花が咲きました。これからの季節、館内の
ユキワリイチゲの花
いたるところで椿の花々が咲き、4月下旬までは、桃の花に続いて桜や利休梅の花などが次々に咲き乱れます。来館された方からは再三、館内の展示も素晴らしいが、庭の花々にも心が癒されましたと嬉しいお言葉をいただいてきました。

1号館での企画展は今年の4月で平成が終わり、5月から新年号に変わることから、平成の子供たちの心をとらえたおもちゃの数々を展示することに決め、昨年暮れからその準備に取り組んでき
平成初期の玩具
ました。そして去る3月2日から「平成おもちゃ文化史」と題して展示が始まりました。
 展示品は昭和50年代後半から平成末期まで、子供の心をとらえた流行玩具が中心です。330種800点もが並び、その華やかさに圧倒されます。企画を担当したのは平成に子供時代を過ごした原田悠里学芸員。素晴らしい内容の展示になりました。今年80歳を迎えた私などは、展示内容を見て、平成の子供たちはこのような玩具や人形で遊んできたのか、と驚きの連続です。それにアンパンマンやピカチュウなどが時代を超えて子供の心をとらえてきたことも知りました。
1号館に隣接する2号館は常設展示会場ですが、昭和初期から平成の初
昭和40~50年代の玩具
期までの流行玩具や駄菓子屋の玩具などがずらりと並びます。材質は平成時代はプラスチック製が圧倒的ですが、昭和の前半はブリキやセルロイド製、それに木や紙製品と多彩です。ブリキ製や木製の自動車や汽車の乗り物玩具が流行したのは昭和30年ごろまででしたが、そんな乗り物玩具が沢山並んでいます。流行玩具もダッコちゃん・ペコちゃん・鉄腕アトム・鉄人28号などが並び、中高年の方は懐かしい玩具の数々に感動されると思います。
 大きさも2号館のものは総体的に小さく、1号館の展示品は大型のものが多く色彩
昭和30年頃のブリキ製三輪自動車
も華やかです。そんな昭和から平成まで約100年間の玩具や人形が1号館と2号館で見ることができます。子どもから高齢者まで、年代を超えて喜んでいただける展示になりました。

6号館の展示は「雛まつり~まちの雛・ふるさとの雛」展で4月14日まで開催中です。西室には江戸時代の享保雛や古今雛、それに豪華な御殿雛など30組が並びますが、東室は5年ぶりに青森県から沖縄までの土人形や張り子製の郷土玩具など130組の雛人形を展示しました。特筆すべきは岩手県泉州・山形県鶴岡・長野県松本・兵庫県姫路・鳥取県鳥取・大分県日田など旧城下町で作られた押し絵雛を一堂に展示し、見ごたえがあると好評です。 ご来館をお待ちしています。



NO132
当館は今年開館45周年を迎えました

                               (2019年1月14日  館長 井上 重義)


新春のご挨拶が遅くなりましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
早春の花・蝋梅が咲きました
当館は去る3日から開館しました。新春早々から大勢がご来館下さり、「個人立の博物館と聞いていたので小さな博物館と思って来ましたが、建物も内容もすばらしいです。また来ます」「懐かしさに感動しました」など、来館してよかったと喜びの言葉を再三いただきます。先日は朝早く来館されたご夫妻が閉館までおられ、「一日中いても見飽きませんでした。楽しかったです」と嬉しいお礼のお言葉をいただきました。
また去る7日には、読売テレビ18時からの番組「どうなっten姫路編」で姫路城・セントラルパークと共に当館が紹介され、石田靖さん・若一光司さんらが来館、遊びのコーナーでコマを回していただきました。テレビで見たと来館される方も多く、新年早々明るいスタートになりました。

当館は今年、開館45周年を迎えました。1974年11月に新築した自宅の一部を展示館に、1963年から私が各地を歩き収集した5000点の資料を公開するために井上郷土玩具館として開館しました。当時、私は山陽電鉄神戸本社に勤め、広報誌「山陽ニュース」の企画編集を1971年
本日撮影の外観(左から4号館、3号館、1号館、2号館と並ぶ)
から一人で担当していました。私鉄のPR誌では異色の文化性の高い内容だと高い評価を頂き、1984年に館の運営に専念するため45歳で退職するまで二足のわらじで頑張れたのは、理解ある上司のお陰でした。昨年末、日本博物館協会の特別表彰を受けたことで、故人になられた2人の上司と収集のご指導をいただいた灘高校橋本武先生のご霊前にお供えをさせていただきました。私が今日あるのは温かな目で私を見守ってくださった方がおられたからです。

私は今月25日で満80歳です。24歳から収集をはじめ、展示施設を作ったのが35歳。評価されずに失われようとする子どもや女性の文化遺産を後世に遺すという使命感に燃えました。1990年頃まではこれからは文化の時代だといわれ、将来に明るさが見えたのです。しかし90年代末期から貴重な資料を所蔵する民間博物館美術館の閉館が続きます。最近ショックだったのは北海道の国際染織美術館が2016年12月に休館、東京の原美術館も来年12月で閉館すると知りました。入館者減による財政難からですが、訪問したことがあるすばらしい美術館で本当に残念です。

当館も1997年以降入館者の大幅な減少(年間6万→1.6万人)が続き、本来なら閉館になるところでした。ちりめん細工の材料の通販事業
大分県日田市の押し絵雛
や資料の貸出し料、印税などに支えられ、45年間赤字を出さずに来たのです。先般、博物館運営に詳しい専門家から「公的支援のない民間博物館が、45年間も赤字を出さずに運営できたのは奇跡ですよ」と言われました。
当館はその方針と収集の時期に恵まれ、さらに貴重な資料を寄贈いただいたこと、優秀な学芸員のお陰で玩具博物館としては国内だけでなく、世界でも屈指といえる内容になりました。先日もアメリカから来館された方が、こんなすばらしい玩具博物館はアメリカにはないと嬉しい言葉を賜りました。

当館が所蔵する資料を社会の財産として後世に遺すにはどうすべきか、いろいろ思い悩んでいます。その一案として一般財団法人化の提案があり、去る12月16日に有識者の方にお集まりいただき第1回の会合を開き、一般財団法人化を進めることになりました。

当館は1989年に6号館新築後、膨大な資料を所蔵することから1号館と6号館の2館を企画展会場として、所蔵品による企画展・特別展を季節毎に開催してきましたが、1号館は現在開催中の「世界の伝承玩具展」終了後は平成時代が終わることを踏まえて当分の間、新常設展会場として3月22日から「昭和・平成おもちゃ文化史」展を開催いたします。2号館を含めて昭和初期から90余年の玩具の歴史を追う、懐かしい玩具と出合える楽しい展示です。6号館の展示も近年は高級な衣装雛の展示が続きましたが、4年ぶりにそれらと共に、青森から沖縄まで、全国各地で作られた土雛や張子雛、それに押し絵雛など郷土色豊かな雛人形を展示する「雛まつり~まちの雛・ふるさとの雛」を2月2日(土)から開催します。このような内容の雛展は全国でも珍しいと思います。どうぞご期待下さい。





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