2019年1月

「猪と和気清麻呂」
(福岡県福津市/昭和40年代・福岡県北九州市/昭和40年代・京都市/平成30年)

津屋崎土人形・和気清麻呂のり猪と
足立山妙見宮の猪土鈴
足立山妙見宮のしし笛 護王神社の座立亥串

 奈良時代から平安時代初期に活躍した貴族、和気清麻呂(わけのきよまろ)は、時の法王、弓削道鏡(ゆげのどうきょう)の不正を暴いたことで道鏡の怒りを買い、足を負傷させられた上、鹿児島へ流罪にされてしまいます。その途中、福岡に着くと、清麻呂はどこからともなくやってきた300頭の猪の大群に宇佐八幡宮へ運ばれ、八幡宮の大神から「豊前国(北九州市)湯川郷の湯に浸かれば治る」とのお告げをうけ、その通りにすると足が治ったのです。
 この言い伝えから、各地で和気清麻呂と猪にちなんだ郷土玩具が作られてきました。津屋崎土人形には猪のり和気清麻呂、和気清麻呂が湯治したとされる湯川の近く、足立山(足が立つ山)妙見宮では、猪の土鈴や猪の鳴き声のような音が鳴る竹の猪笛が知られています。  
 また、平安京の遷都に貢献した和気清麻呂を御祭神とする京都の護王神社の境内には、「猪」の霊猪像があり、猪のおみくじや座立亥串(クラタテヰグシ)が授与され、本物の猪も飼育されています。座立亥串の1本は、名前と願い事を書いて本殿に招魂樹(おがたまのき)の根元「願掛け猪」の周りに差して願掛けし、もう一本は持ち帰って神棚や玄関など、家族の皆が目にとめることができる清浄な場所に、目線よりも高い位置に祀ります。
 和気清麻呂にちなんだ猪の郷土玩具は、現在1号館で開催中の冬の特別陳列「猪のおもちゃ」でご紹介しています。

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