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NO124
世界のクリスマスの解説会が好評です。
                               (2017年12月11日  館長 井上 重義)
師走に入り、当館の庭の早咲きの椿の花が咲き始めました。朝日新聞夕刊の「関西遺産」での紹介やNHKテレビで「世界のクリスマス展」
さまざまなツリー飾りが並ぶドイツの展示
が紹介された影響もあってか、一昨日と昨日は両日で300人近い入館者があって賑わいました。嬉しいことに何人もの方から、個人が造られた博物館と聞いて来たので、小さな博物館だと思っていたが内容に驚きました。建物もすばらしい。雰囲気も素敵です。とのお言葉を再三頂きました。確かに展示内容が他館では見ることができないだけでなく、その展示構成のすばらしさにも感動されるのです。尾崎学芸員の手に
展示解説会
なる展示ですが、ただ単に資料が並ぶだけでなく、17コマある、ひと枠毎に物語性のある絵になる展示になっていて、それが見る人の心を感動させるのだと思います。ツリーも約60本も飾られ、お菓子の飾り、ガラス球の飾り、麦わらの飾り、白樺細工の飾り、レースの飾り、錫細工の飾り、木の天使や玩具の飾りなど、国ごとに特色のある飾りがあって、その展示に感動され驚かれるのです。

クリスマス展の期間中、例年、尾崎学芸員による展示解説会が開催されますが、今年も既に2回実施されて大好評でした。展示品の単なる紹介でなく、ケース内からキャンドルスタンドを取り出してローソクを灯しての説明やドイツの煙り出し人形の胴にお香を入れて口から煙がでる様子をご覧いただいたり、光のピラミッドにローソクを灯して人形が載った台を回転させるなどして説明し、1時間に及ぶ解説会は大好評です。あと17日(日)と23日(土)の14時30分から開催されます。
また神戸のKIITOのTOY&DOLL COLLECTIONの会場でも当館所蔵資料による「世界のクリスマス」展を開催中ですが、16日(土)と24日(日)の両日、13時30分から約1時間、尾崎学芸員による展示解説会があります。

1号館では来年の干支の「犬のおもちゃ」を2月20日まで展示中です。青森から沖縄まで、江戸時代末から昭和初期にかけて全国各地で
各地の犬(狆)が並ぶ 昭和9年の犬の年賀はがき
作られるようになった、土製や張子製の犬の郷土玩具が約200点展示されています。驚いたことにその犬は、耳が黒くて垂れ下がり、尾が黒い「狆」ばかりです。現在では出会うことがない狆ですが、当時の人々に愛されていたことが今に伝わる郷土玩具の犬の数でわかります。さらに昭和9年と大正11年の戌年の年賀状が約80枚、会場に展示されています。これも見応えのある展示です。
ご来館をお待ちしています。


NO123
特別展「世界のクリスマス」と「朝日新聞・関西遺産」のことなど
(2017年11月8日  館長 井上 重義)
フランスとイタリアのツリー飾りなど(当館の展示)
当館入り口には兵庫県花の野路菊の白い可憐な花が咲き、晩秋の季節を迎えました。尾崎学芸員がHP「学芸室から」で『今冬二つの「世界のクリスマス展」』と題して書いていますが、今年は当館と神戸の二箇所で所蔵品に基づく『世界のクリスマス展』が開催され、その準備と展示作業に終われる日が続きました。神戸の会場も当館のクリスマス展もすばらしい展示で、ご覧いただければその内容に驚かれると思います。実はこのような世界各国のクリスマス飾りが数千点も展示されるのは、国内だけでなく、世界でも珍しいのです。
当館が世界のクリスマス展の開催を始めたのは1985年です。同年の夏、私は北欧各国の玩具調査に北海道教育大学伊藤隆一先生と出かけ、その際に各地でクリスマスに飾られる数多くの資料を入手しました。そして同年秋に、収集していた世界各地のクリスマス関係資料と共に約300点を展示し、それが当館の世界のクリスマス展の始まりです。その後、私は各地でクリスマスに係わるいろいろな飾りが伝承されていることを知り、それが日本のお正月行事と人形を飾る点では雛祭りとも共通すると考えて精力に収集に取り組みました。時代が良かったこともあって約70カ国から4000点を超える資料の収集に成功しました。ヨーロッパ各国やカナダ・アメリカ・ブラジルなどでは現地で貴重な資料を収集し、国内の民芸品輸入業者の協力もあり、貴重なコレクションの構築ができたのです。

先月11日の朝日新聞夕刊の「まだまだ勝手に関西遺産」(朝日新聞「勝手に関西遺産」で検索ください)の欄に、当館がカラーで半ページもの大きさで取り上げられました。朝日新聞夕刊
朝日新聞の記事
に毎週水曜日、関西遺産として関西各地の観光地や施設などが取り上げられているのですが、「関西遺産の推薦を募ります」の記事を見て、当館の資料を送付したところ早速に取材があり、紹介されました。嬉しかったのは経済アナリストの森永卓郎様の「集めるよりも維持管理のほうが大変です。自治体などの協力があるといいです。井上さんには頑張って欲しいです」とのコメントが載りました。新聞を見たと来館される方も大勢あり、皆様、予想を超える施設の規模と内容に驚かれます。個人、それも一介のサラリーマンが設立した博物館ですから、小さな博物館だと思ってこられるのです。先日も大阪から来館されたか方が「民博にも劣らないすばらしい内容ですね」と驚かれ、「来てよかったと」感想をお寄せくださいました。

東京のたばこと塩の博物館では来春、1月23日(火)~4月8日(日)まで当館出品協力による「ちりめん細工の今昔」が開催されることになり、その準備に追われています。昨日、ひと足早く同館からポスターとチラシが届きました。いずれもすばらしいデザインです。チラシはA4サイズですが見開きになっていて開けると大きくA3サイズになり、担当者の発想と熱意に驚きました。
実はたばこと塩の博物館での当館所蔵資料によるちりめん細工展は今回で2度目です。前回の開催は「ちりめん細工の世界」と題して2007年
チラシの表紙 見開くとこのような画面に
2月10日~4月8日まで開催されました。大勢の来館者があり、大成功といえる内容で、それが引き金になり、関東地方でのちりめん細工ブームに繋がりました。当時、たばこと塩の博物館はJR渋谷駅から徒歩で10分ほどでしたが、現在は移転して同館はスカイツリー近くの墨田区横川1-16-3にあります。
オープン当日は私の「ちりめん細工の復興に取り組んで」の講演や2月24日には尾崎学芸員の「ちりめん細工の歴史をたどる」の講演会、さらにちりめん細工の体験講座も開催されます。ご期待下さい。

文化の日を前後して例年、「館長室から」で私は、博物館を取り巻く厳しい状況について述べてきました。残念ながら私立博物館を取り巻く環境は厳しくなるばかりです。当館は来館者の評価は高く、国内各地からだけでなく、海外からも再三来館され、来て良かったと嬉しいお言葉をいただきます。しかし来館者数は低迷し、20年前の年間6万人が1万8千人と大きく減少しました。いくらよい施設でも地域力が減退すれば駄目になるとの言葉通りです。当館が所蔵する膨大な資料は個人の私有財産だとは考えておらず、何とか社会の手で守ってもらいたいと模索する日が続きます。もう7年も前になりますが、館長室NO57で「文化の日に、博物館の現場から・・・春は来るのだろうか」と題して書いています。お読みいただければ嬉しいです。



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