日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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イベント

世界の民芸玩具&人形紹介ワークショップ ウクライナ伝統の「モタンカ人形」を作ろう!

会期
2023年11月18日(土) 2023年11月18日(土)
会場
6号館2階講座室

11月18日(土)、ナディヤ・ゴラル先生(ウクライナ・リヴィウ出身/神戸学院大学経済学部客員教授)を講師にお迎えし、下記のとおり、ウクライナの伝統人形「モタンカ人形」のワークショップを開催します。ウクライナの生活文化についてお話を伺いながら、先生の丁寧な指導により、ご参加の皆さまそれぞれにモタンカ人形を手作りします(作品はお持ち帰りいただきます)。

日時:11月18日(土) 午後1時~午後3時
定員:15名ぐらい(※マスク着用)
会場:日本玩具博物館6号館2階講座室
受講費:お一人¥3,000 (※入館料・材料費含む)
講師:ナディヤ・ゴラル先生(神戸学院大学経済学部客員教授、ウクライナ・リヴィウ出身)

お申し込みは、電話(079-232-4388)、FAX(079-232-7174)、メール(info@japan-toy-museum.org)などでお願いいたします。  

<モタンカ人形と日本玩具博物館>
本年4月、ウクライナ研究で知られる岡部 芳彦先生(神戸学院大学経済学部教授)がご家族でご来館されました。当館の旧ソ連構成国の玩具展示コーナーにはモタンカ人形を1体展示しているのですが、先生はその人形を手にされ、SNSに投稿くださいました。そのようなご縁があって、岡部先生から、同大学で教鞭をとっておられるナディヤ・ゴラル先生をご紹介いただき、ワークショップ開催の運びとなりました。世界の民芸玩具や人形について、その背景にある文化を知っていただく機会になればと思います。


<後記>
「モタンカ」とはウクライナ語で「巻く」を意味します。モタンカ人形は針を使わずに綿、裂(きれ)、紐などを用いた巻き人形で、今もウクライナではお守りとして大切に扱われています。ナディヤ先生によると、顔の十字は、太陽を象徴する車輪を模ったもので、目から悪霊などが入ることを畏れて、人形に目鼻を作らないのです。赤ん坊の揺りかごのなかに魔よけとして置かれ、また、家族の幸せ、病気の治癒、降雨の祈願など、様々な願いが込められてきたのだと言います。

ナディヤ先生が作ってきてくださったモタンカ人形(緑の髪の毛)と、玩具博物館が所蔵しているモタンカ人形(既婚女性)

講座では、そのような民間信仰とともに伝えられてきたモタンカ人形の習俗についてお話を伺い、頭、胴部、腕、衣装、髪の毛・・・と順番に作り方を教わりました。参加者の皆さんは初めての制作に興味津々。やさしい先生のご指導を受けながら、和気あいあい、豊かな時間を過ごすことができました。ワークショップの終わりには、それぞれに思いを込めて作りあげた人形を一堂に並べて記念撮影。———ウクライナの人形文化に思いを馳せる素晴らしいひとときとなりました。
ナディヤ先生、ナディヤ先生とのご縁を結んでくださった方々、そしてご参加者の皆さま、ありがとうございました。本日のワークショップの様子を画像でご紹介いたします。(11月18日記)

ナディヤ先生が見本に作ってきてくださったモタンカ人形は、4号館2階の常設展示室のウクライナ玩具紹介コーナーに展示させていただきました。

4号館2階の常設展示「ウクライナの玩具コーナー」のモタンカ人形を展示しました