日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

コレクション

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日本の伝統人形

3月3日の桃の節句や5月5日の端午の節句などの風習は、季節の節目に災厄をはらい、身体を健康に保つための行事として古代中国に誕生し、奈良時代の頃、日本の貴族社会にも伝えられました。それが時代を経て、女児の健やかな成長と幸せな将来を祈る雛まつりや、男児の健康と出世を願う端午の節句へと発展します。江戸時代後期に入ると、雛人形や武者人形を飾って節句を祝う風習が定着し、江戸時代末期には大都市部から地方都市へ、さらに農村部や、山村部へと普及します。大都市部の豪華な衣装雛や武者人形とともに、地方では身近にある材料を使って素朴な人形作りが盛んになりました。こられの伝統人形は今日まで日本の人形文化の中心を支え続けています。日本玩具博物館では幕末から昭和30年代ごろまでの雛人形約1000組と端午の節句飾り約300組を収蔵しています。