日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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展示・イベント案内 exhibition

企画展

新春のテーマ展 「へびの玩具」

会期
2000年11月18日(土) 2001年2月20日(火)
会場
2号館 L字コーナー

平成13年の干支の動物は巳(=蛇)。このコーナーでは、蛇の玩具や蛇をテーマにした造形などを世界各地から集めて紹介します。

十二の動物で時刻や方角、あるいは年月を表す考え方は、古く中国から伝わったものですが、長い歴史を経て日本人の暮らしに深く根を下ろし、庶民の間にも非常に親しまれてきました。ただ、これらの中でも人気のあるものと、そうではないものとがあります。日本の郷土玩具を見渡してみても、「午(=馬)」や「丑(=牛)」が多いのに対し、来年の干支「巳(=蛇)」はあまり作られていません。日本で、蛇といえば邪悪の象徴、また執念深いことのたとえにも使われて、日常あまり好まれない生き物だからでしょう。一方で、農耕神や水神と結びついた蛇信仰なども世界各地にあり、蛇は一種独特の位置付けをもっているようです。

蛇の郷土玩具いろいろ

世界各地で作られるユニークな蛇の玩具を約100点。人々が蛇に込めた願いとともに、造形のおもしろさをご紹介します。

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<日本のへび・蛇・巳>

「ヤマタノオロチ」といえば邪悪の象徴、また執念深いことのたとえにも使われて、蛇は日本人にとって日常あまり好まれませんが、民間信仰では、蛇は弁天様(弁財天)の使い、「巳成金(みなるかね)」といわれ、現世利益をもたらす生き物でもあります。富士神社(東京)で行われる富士祭で登場する「麦わらの蛇」は、井戸枠に吊るすと疫病除け、台所に吊るせば虫除けのまじないでもあります。玩具や寺社の授与品として作られる蛇は、良いイメージをもっているだけに造形が愛らしく、特に神の使いとされる白蛇をモチーフにしたものが目立ちます。

麦わら蛇(東京都台東区浅草/昭和30年代)


<世界のへび・蛇・snake>

インドをはじめアジア世界においての蛇は、生命の源である水を司る生き物として愛されています。特にコブラは、ヒンズー教世界でも原始仏教世界でも神聖な動物であり、人々の深い信仰を受けている地域も見られます。また農耕民族においては蛇が野ネズミの天敵であることから、穀物の守護神ともいわれます。そうした蛇との関わりの上に誕生したアジアの玩具は、グロテスクなものより、むしろ動きのおしろさを強調した楽しいものが目立ちます。このコーナーにはアジアの他、中南米などの玩具も展示していますので、日本の蛇の玩具と比較しながらご覧下さい。

キングコブラのバランス人形(インド/1980年代)