「世界のクリスマス」 | 日本玩具博物館

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特別展

冬の特別展 「世界のクリスマス」

会期
2007年10月20日(土) 2008年1月22日(火)
会場
6号館

キリスト教世界の人々にとって、クリスマス(降誕祭)はイースター(復活祭)と並んで、一年でもっとも大きな宗教行事のひとつです。クリスマスは、キリストの誕生を祝う行事に違いありませんが、その祝われ方をみると、ヨーロッパが古くから伝えてきた民俗的な祭りの心がクリスマスの中に、深く溶け合っていることがわかります。

自然素材のオーナメント 麦わら、きびがら、木の実など収獲感謝を表現する素材によってオーナメントが造形されます。


古代ヨーロッパでは、太陽が力を失い、地上の生命力が衰えた冬枯れの季節に、温かい光の復活を願い、新しい年の豊作を祈る祭を行っていました。これは冬至祭や収穫祭として今も各地に伝えられていますが、キリスト降誕の祝日は、太陽の復活を祝い、豊作を願うという土着の信仰をとり込むことを通して、大きな行事へと発展していったものと思われます。クリスマス飾りに登場するキャンドルの灯や光を象徴する造形の美しさ、また麦わらや木の実などの実りを表現するオーナメント(=装飾)の多様性からも、クリスマスがもつ意味をうかがい知ることが出来ます。

光の造形とキャンドルスタンド クリスマスには太陽の光を象徴する造形が数多く登場します。


やがて、クリスマスの行事はキリスト教の普及とともに世界各地へと拡がり、それぞれの地の民間信仰や冬の習俗と結びついて定着すると、アジアでもアフリカでもユニークな造形が花開きました。

恒例となった当館のクリスマス展は、クリスマス飾りを通して世界各地のクリスマス風景を描き、この行事の意味を探る試みです。本年はテーマを二つ設けました。<クリスマスの造形>では、「キャンドルスタンドと光の造形」「クリスマス菓子とオーナメント」「自然素材のオーナメント」「キリスト降誕人形」「サンタクロースと贈り物配達人」の五つの項目で、クリスマス造形の意味を探ります。

クリスマス菓子とオーナメントのコーナー


一方、<世界クリスマス紀行>では、世界約45ヶ国のクリスマスに登場するオーナメントの数々を「北欧」「中欧」「南欧」「東欧」「北米」「中南米」「中近東・アフリカ」「アジア・オセアニア」と、八つの地域に分けて展示し、各地のクリスマス飾りの特徴を紹介します。本場ヨーロッパの伝統的なオーナメントはもちろん、これまで当館ではあまり取り上げてこなかったアフリカやアジアの民芸的な造形も見どころです。

中近東・アフリカのクリスマス 展示コーナー


世界各地の民族色豊かなクリスマス飾りが一堂に―――。遠い国々のクリスマスに思いをはせながら、クリスマス行事の奥行の深さを感じていただければと思います。

キリスト降誕人形・ナシミエント(メキシコ・ハリスコ州/1970年代)

展示総数 世界45ヶ国1000点

世界のクリスマス展2007 展示風景


<会期中の催事>
解説会
   日時=11月23日(金/祝)・12月9日(日)・16日(日)・23(日)・24日(月/祝)
      ※各日 14:00~
絵本朗読会
   日時=12月22日(日)・23日(祝)・24日(日) 
      ※各日 11:00~/13:30~


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