ブログ
blog三重県総合博物(MieMu)「おもちゃ大好き!」展オープン!
●この度の記録的な豪雨の被害には言葉が見つかりません。被災されたみなさまに心よりお見舞い申しあげます。
●当館は、すぐそばを流れる市川の水位があがり、不安な夜をすごしましたが、なんとか氾濫をまぬがれ、資料と館内、スタッフもおかげさまでみな無事でした。暑さも厳しくなってきている中で、被災地のみなさまの心身の疲労を思うと胸が痛みます。一日も早くみなさまが元の生活に戻れますようにと念じ祈るばかりです。
●5月より貸出準備をすすめておりました、三重県総合博物館(MieMu)での、企画展「おもちゃ大好き!郷土玩具とおもちゃの歴史」展(会期7/7(土)~9/2(日))がはじまりました。
●ポスターデザインに合わせたおもちゃがいっぱいのわくわくするメインゲートをくぐり、まずは考古資料に 遠く古代の人々との遊びの共通点や大陸との交流に思いめぐらせていると、見えてくるのは地元三重県のお土産文化の源流。伊勢の賽木や笙の笛、竹の鳴りごま、おぼこ人形に導かれて、近世江戸時代に花開いた日本全国の郷土玩具の世界が広がります。
●そして明治、大正、昭和平成へと時代を反映しながら移り変わっていく近代玩具は、メンコやおまけ、ままごと道具の変化に注目して見ることでより時代のエッセンスを知っていただけることと思います。
●最後には津市内で営まれているおもちゃ屋さんの声とともにこれからのおもちゃへのメッセージが伝えられています。見応えたっぷりの展示です。
●当館からは特別協力として約1000種類の玩具資料を貸し出していることもあり、展示作業(6/29~7/3)にもしっかりと加わらせていただきました!MieMuの担当学芸員U氏とMieMuの学芸員の方々、そして博物館展示専門の日本通運株式会社美術部のスタッフとともに進めていきました。
●事前に展示シミュレーションは行っていますが、さまざまな大きさと形をもつ玩具の展示には、現場での細やかで微妙な調整が必要となります。
とくにMieMuの巨大な展示ケースは横が開くスタイルとなっています。そのため、横から資料を持ち込んで入り、展示をしては一旦外に出て、キャプションやパネル、高い壁面とも調整しながら全体のバランスを確認する、ということを繰り返しながら、ひとつひとつのコーナーを作り上げていきます。さらに展示台と展示台の間、展示台と壁面の間が30cmほど(!)、その隙間で資料を展示し、キャプションを付けたりするのはなかなか神経をつかいます^^;小柄で柔軟な身体が向いています(笑)
●また今回は展示専門の日通のスタッフが入ってくださっていたので、壁面の双六やパネルは最新の赤外線レーダーを使って高さが正確にビシッとそろっています。また郷土玩具のコーナーではMieMuの広くて高~い展示室に郷土の凧を舞い上がらせてくださいました。
各地の楽しい凧がダイナミックに揚がっている展示空間は、きっと来館者のみなさまにも強い印象をもっていただけるのではないでしょうか。
●古代から現代へとおもちゃ文化の歴史をたどりながら、こまや双六、ブロックや木製玩具で遊ぶことができるコーナーもあり、大人も子どもも楽しめる展示になっています。今年の夏はぜひMieMuでおもちゃ文化の歴史に触れてみてください。
夏休みおもちゃ教室のご案内
●さて、当館の夏は今年も恒例の“夏休みおもちゃ教室”を開催いたします!
5日間で4つのおもちゃづくりを企画しています。①少しの風でもとてもよく回る「4枚ばねの風ぐるま」、②きれいな千代紙が消えたり現れたりする「かくれ屏風」、③ゴムの動力ですいすいと水面を進む「水車ボート」、④糸をひくと羽根が回転し、糸を自動でまきとる「風車小屋」です。どれも身近な材料で作ることができて、楽しいおもちゃです。からくりや動力を観察する夏休みの自由研究にもいいかもしれませんよ^^♪
●以下の日時に行いますので、参加ご希望の方は、FAX(079-232-7174)かお電話(079-232-4388)でお申し込みください。
・7月28日(土)11:00~12:30 4枚ばねの風ぐるま 参加費300円(要予約)
・7月29日(日)11:00~12:00 かくれ屏風 参加費300円
・8月_5日(日)10:00~12:00 牛乳パックの水車ボート 参加費400円(要予約)
・8月11日(土)10:00~12:00 牛乳パックの風車小屋 参加費400円(要予約)
・8月25日(土)11:00~12:00 かくれ屏風 参加費300円
(学芸員・原田悠里)
バックナンバー
年度別のブログ一覧をご覧いただけます。