「端午の座敷幟」 | 日本玩具博物館

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今月のおもちゃ

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2013年5月

「端午の座敷幟」

  • 大正~昭和初期
  • 京都製/木・布(縮緬・天鵞絨・繻子など)竹・すが糸・金属

 江戸時代の初期の端午の節句飾りは家の前に柵を立て、幟や吹流し、槍や長刀、飾り兜などを飾る外飾りが中心でした。男児のある家では、武家だけでなく裕福な商家でもそれを真似て飾りました。しかし江戸中期から、外飾りを枠に立てて店先や縁側で飾るようになり、次第に小型化して屋内で飾る座敷幟が流行します。

 座敷幟は幟を両端に立て、毛槍、袋槍、纏などを立てて飾る5本立て、小型の鯉幟や吹流しも取り入れた7本立てや9本立てなどの豪華なものも作られました。そして、座敷幟の前には武者人形や飾り具足、弓矢などが飾られました。
 また、座敷幟にも関東風と京阪風があり、関東のものは幟に鍾馗が描かれたり、幟の台枠に龍や獅子の彫り物がされているものがありました。写真の座敷飾りは大正~昭和初期に京都で作られた高級品で、高さ110cmもある大きなものです。精緻な金具が目立ち、左右の幟の下には魔除けのくくり猿が吊るされています。

 この資料は、現在、6号館の特別展「端午の節句~幕末から昭和~」で展示中です。