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学芸室から 2023.09.13

書籍『オアハカの動物たち』が刊行されました!

以前にもブログ「学芸室から」でご案内しておりましたが、この9月9日、大福書林から『オアハカの動物たち VINTAGE OAXACAN WOOD CARVING』と題する書籍が発刊されました。

『オアハカの動物たち:Vintage Oaxacan Wood Carving』
岩本慎史・著/安彦幸枝・写真/大福書林・刊  A5判上製・160頁/2,750円(税込)

荒く彫って造形された大らかなボディー、絶妙な位置に釘を打って仕上げた四肢と伸びやかな尻尾。メキシコ・オアハカ州の村々で作られる木彫りの動物造形は、1950年代、アラソラという名の村でマニュエル・ヒメネス氏が作り始めたものです。美術家や民芸家に愛されることで発展し、他の村々へも拡大していった20世紀オアハカの木彫作品は、ふっと話しかけたくなるようなこころやすさと透明感のある彩色が魅力です。本書では、ヒメネス作品を中心に、20世紀後半に製作された130点が、安彦幸枝さんの優しく静かな写真と岩本さんの温かな視点によって紹介されています。

さっそく、本書を手に取って、すごい!と思ったのは、民藝運動の中心人物のひとりであった陶芸家・濱田庄司氏、デザイナーで絵本作家の堀内誠一氏、染色工芸家の柚木沙弥郎氏、陶芸家の山本教行氏、工業デザイナーの柳宗理氏、―――日本を代表する芸術家たちが手元で愛しんだ(愛しみ続けている)品々がここに共演を果たしていること、日本画家・中島千波氏、イラストレーター・和田誠氏、洋画家・猪熊弦一郎氏、またメキシコ民芸店を営み、メキシコ文化の紹介を続けるLABRAVAの山本敦子氏、芸術教育の専門家・冨田晃氏らの幅広いまなざしがここに詰まっていること。そして、この個性豊かな面々が集うパーティーのいわばホストとして、場をやわらかく盛り上げる著者・岩本慎史さんの柔軟な感性がすばらしいのです!

もちろん、日本玩具博物館の動物たち19点もこのパーティーに招待され、嬉しく参加しています。当館が所蔵するのは、オアハカ市の中心部より西に位置するラ・ウニオン・テハラパン村のサンティアゴ一家の作者が製作した1980年代の動物たちです。同書に掲載された品々は、現在、6号館で開催中の「メキシコと中南米の民芸玩具展」のなかでコーナーを設けて展示しています。ここには、岩本慎史氏のご厚意で、マニエル・ヒメネス作品を含む3点も展示していますので、本書と合わせてぜひ、近くでご覧くださいませ。

『オアハカの動物たち』は、大福書林のショッピングサイトでも、また日本玩具博物館のミュージアムショップでもお求めいただけます!
大福書林のショッピングサイト 大福書林 DAIFUKUSHORIN (stores.jp)

(学芸員 尾崎織女)

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