日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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学芸室から 2018.03.18

新しい季節~世界の乗り物玩具展より~ 

館の庭には空に山茱萸、土佐水木、杏、馬酔木が満開。地には菫や水仙の花盛り。その間を様々な種 類の椿が華やかで、絵の具をひろげたパレットのよう…。
―――燕の訪れより早く黄水仙の咲き出でて、三月の風をとりこにする(ウィリアム・シェイクスピア)
―――今日は、そんな詩がふいに想い起されるような甘い風のなかで黄水仙が揺れていました。

3月3日にオープンした「世界の乗り物玩具展~陸海空の楽しい乗り物~」は、船、馬車や牛車、機関車、ヘリコプターや飛行機、乗用車、トラックやトレーラー、消防自動車など、陸海空の代表的な乗り物玩具を一堂に集め、「A・船の玩具」「B・古い時代の乗り物玩具」「C・レールを走る車」「D・空を飛ぶ大きな翼」「E・道路を走る車」「F・働く車」の6つのグループに分けて展示しています。乗り物玩具が行進しているような展示風景は、小さい子どもたちだけでなく、大人の方々にも楽しんでいただけてい様子です。民族的な造形表現が面白かったり、インテリアとして身近に置きたいようなデザイン玩具があったりするのですから! 

展示には、小さな子どもたちにも親しんでもらえるようにと、列車の玩具の下に色画用紙の線路を敷いたり、自動車が走る道路に見立てて横断歩道を作ったり、工事現場の風景を模したり、ちりめんの反物を雲に見立てて展示ケースの天井から垂らしてみたり……と遊び心を盛り込んでいます。今日も展示室では、乗り物大好き!という男の子がお母さんと一緒に「わぁ~!このおもちゃで遊びたい~!」とスウェーデンのレールセットをキラキラした目でみつめる素敵なシーンに出あい、嬉しくなりました。

レールセットに見入るお母さんと男の子
楽しいデザインの展示解説パネルです!

また今回は、やわらかい展示をつくりたいと新人学芸員の原田悠里にパネル&キャプションのデザインを任せました。果たして、クレヨンで自由に描いたような、乗り物たちが口々にしゃべりだしそうな、生き生きしたパネル&キャプションが出来上がりました! 写真ではわかりにくいのですが、展示品とよくマッチしてとても楽しく、ご来館の皆様には、微笑みながらパネルの細部にもよく目をとめて下さっています。

原田学芸員は、昨年一年間、神戸開港150年記念展として神戸市とのコラボレーションで実現した「TOY_&_DOLL_COLLECTION」展会場(デザイン・クリエイティブセンター神戸)の学芸業務を一生懸命勤めてくれましたので、神戸の展示会場へお越しくださった方々にはすでにお馴染みのことと思います。博物館資料に接する視点も素晴らしく、日本玩具博物館に若々しいセンスとこれまでとは違った新たな彩りを加えていってくれることでしょう。企画をまわしていくためには、9万点の所蔵資料と仲良しにならなくてはなりませんので、常設展のケース内の資料整理もかね、今、勉強しながらキャプション作成などの仕事に向かってもらっている最中です。今後、「学芸室から」のページにも、彼女からの便りをどんどん掲載していきますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

原田学芸員です。どうぞよろしく!

                          (尾崎織女)

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