「獅子頭の玩具」の展示が始まりました。 | 日本玩具博物館

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館長室から 2017.09.22

「獅子頭の玩具」の展示が始まりました。

にぎやかな蝉の鳴き声も聞こえなくなり、赤とんぼが飛び交う静かな季節になりました。館の周辺には紅白の彼岸花が咲き、6号館への小路には可憐な水引き草が咲き乱れて、都会とは一味違う風情に来て良かったと皆さまに喜ばれています。

東館東の庭に咲く紅白の彼岸花と黄色の鍾馗水仙


去る20日(水)の休館日を利用して、現在1号館で開催中の「日本の祭りのおもちゃ」の一部展示換えを行いました。展示コーナの一角には青森県弘前の扇ねぶたや京都の祇園祭の鉾など夏祭りに因むおもちゃの数々が展示されていたのですが、秋祭りの季節に因んで各地の秋祭りに出る獅子舞の玩具110点を展示しました。すべて当館が所蔵する資料です。

東日本各地の獅子頭の玩具展示コーナー

東北地方から九州地方まで各地で作られた張子製の獅子頭を中心に木製のものが並び、さらに獅子舞の光景を表現する人形なども並んで見応え十分です。制作年代も80年も前の昭和初期の現地でも見ることができない貴重品約20点や、他にも廃絶して現在では作られていない青森県弘前の獅子頭、福島県久ノ浜張子の獅子頭、名古屋や高山の獅子頭、鳥取県鳥取や倉吉の獅子頭、高知や熊本県宇土の張子の獅子頭など、珍しい獅子頭の数々が一堂に展示されています。恐らくこれほどの獅子頭の玩具の数々が並ぶのは例がないと思います。

獅子頭の玩具…・上段=青森県弘前の獅子頭(昭和初期) ・福島県三春張子の獅子頭(昭和初期) 
下段= 岐阜県高山の獅子頭(昭和初期) ・ 鳥取県鳥取の木製の麒麟獅子(昭和初期)


同時に会場では東北から九州まで、全国各地の祭りに出る神輿、山車、太鼓台、それに天狗や猿の面などが地方毎に一堂に並び、日本全国の祭りが総覧できる楽しい展示です。秋祭りの季節も到来。この機会にぜひ御来館下さい。

(館長・井上重義)

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