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学芸室から 2006.08.10

ちりめん細工作品の夏季出張~京阪百貨店守口店7階ギャラリー~

今夏は、当館の夏休みに向けての企画展、夏季特別展に加え、愛媛県歴史文化博物館や日本・モンゴル民族博物館、海津市立歴史民俗資料館で協力開催する企画展準備で忙しく過ごしてきましたが、これらと併行して、もう一つ、京阪百貨店守口店7階ギャラリーで行う「和の布遊び・ちりめん細工の世界」(2006年8月10日~2006年8月21日)の準備にも追われてきました。

京阪百貨店守口店ギャラリー「和の布遊び ちりめん細工展」の案内板

主催である朝日新聞社のご担当者とともに決定した展示構成に従って、ギャラリーのスペースに合わせ、どの展示ケースにどのような構成でどの資料を展示していくか、いろいろ考えながらシミュレーション作業を行ってきました。それらが決まった後は、出品目録を作成し、それぞれの展示グループに分けて梱包パッキング、さらに展示品をわかりやすく、美しく見ていただくための小さな黒い展示台を作ったり、講座の準備をしたり……と、細やかな準備作業がたくさん!!

会期中のワークショップで岩本弘子講師が担当する「ほおずきのブローチ」の作品見本

ブログ「館長室から」2006年8月3日>で井上館長がご報告させていただいたように、この企画展では、ちりめん細工の「大型傘飾り」を初めてご紹介するため、日本玩具博物館ちりめん細工研究会の皆さまと作品づくりに励んできました。研究会の皆さまの技術と思いの詰まったやさしい傘飾りがいくつも誕生し、ギャラリー展への期待感を高めてくれました。

そして、8月8日、9日の二日間をたっぷりかけて展示作業を行ってきました。
思い描いたような世界に仕上がっていくかどうか、不安を抱えながらの作業でしたが、案ずるより生むがやすし、でしょうか、江戸時代終わりから明治・大正時代にかけて製作された古作品と日本玩具博物館ちりめん細工の会のメンバーによって復元・創作された作品、あわせて約600点がずらりと配置され、華やかで温かい空間が出来上がりました。

8月10日、来場者を迎えてきらきらとした空気に包まれるオープニングを見届け、井上館長、笹竹学芸員とともに嬉しく帰館いたしました。

ふり返れば、1998年の阪神百貨店ギャラリーでのちりめん細工展以来、関西地方の皆さまに向けて、8年ぶりとなる大掛かりなちりめん細工展(8月21日まで)です。残暑厳しい日々ですが、涼しく過ごしやすい京阪百貨店のギャラリーへお越しいただき、たっぷりとお楽しみいただきたく思います。

(学芸員・尾崎織女)


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