展示・イベント案内
exhibition
新春の小展示 「未・羊の郷土玩具」
- 会期
- 2026年11月14日(土) 2027年3月31日(水)
- 会場
- 4号館*季節の展示コーナー
●令和9(2027)年の干支は「丁未」。未(=羊)年を祝い、羊の郷土玩具、約80点を展示いたします。
●「十二支」は、中国で後漢時代に誕生した暦法で、十二宮それぞれに十二の動物を当て、時刻や方角の名を表しました。この中国における「十二生肖」が日本に伝えられたのは古墳時代のころとされています。時代を経て江戸時代には既に、生まれ年に当たる動物の性質がその人の性質や運勢などに関係するという俗信、自分の生まれ年にちなんだ動物を守りにする習俗などが盛んになっていたようです。
●江戸時代後期、全国各地で製作が始まった郷土玩具の産地においても、こうした民間信仰を母胎にして、十二支の動物を題材にした様々な造形物が誕生し、現在に受け継がれています。ただ、十二支の動物のなかでも日本人に親しまれて人気のあるものとそうでないものとがあります。「丑(=牛)」や「戌(=犬)」、「申(=猿)」などには多彩な造形が残されていますが、「巳(=蛇)」や「未(=羊)」などはあまり多く作られてきませんでした。






●6世紀末には百済(くだら/朝鮮半島の国)から、9世紀前半には新羅(しらぎ/朝鮮半島の国)から、ラクダやヤギとともに羊が伝来したという文献が遺され、その後も何度か羊が輸入された記録があるようです。けれども、夏は高温多湿な地域が多く、広大な牧草地が多くない日本では羊の放牧が難しく、羊毛をつむぐ発想や技がなかったこともあってか、近代に入るまで、羊の飼育が根付かなかったようです。牛や馬と違い、庶民の暮らしの友として身近に居なかったことが、郷土玩具として多く作られてこなかった理由でしょうか。
●十二支の概念を形成した中国では、漢代より羊の飼育が盛んに行われてきました。「羊」は、漢字の「祥」のつくりであり、吉祥(喜ばしくめでたいしるし)に通じます。また、「羊」の発音「yáng」が「陽 yáng」を連想することから、羊には明るくめでたいイメージが託されています。









上段左から順番に、相良土人形(山形県米沢市)・小幡土人形(滋賀県東近江市)・名古屋土人形(愛知県名古屋市)・能古見土鈴(佐賀県鹿島市)・伏見土人形(京都府京都市)・羊独楽(宮城県白石市)・藺草細工(岡山県岡山市)・ろくろ挽き(鳥取県岩美町)・きびがら細工(栃木県鹿沼市)昭和前-後期
●ここに展示する羊たちは、日本各地の郷土玩具の産地で作られた品々で、土、木、紙(張子)、植物素材から手作りされた素朴な造形です。近年の創作もあわせ、女性的で優しい形と色をもつ作品の数々を展示します。
●4号館2階の常設展示「世界の玩具」のなかでも各地の羊玩具をみつけていただけます。いくつかをご紹介いたします!





