「ついばむ鶏」 | 日本玩具博物館

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今月のおもちゃ

Toys of this month
2009年9月

「ついばむ鶏」

  • 明治後期
  • 日本/ブリキ

「ついばむ鶏」はヨーロッパに古くからある伝承玩具です。台の下のおもりが回転すると、鶏の首が上下して、餌をついばむ動作をします。ヨーロッパを中心に世界に広まり、アジアやアフリカ、中南米でも作られています。恐らく、ヨーロッパ列強が、世界に進出するのにあわせて、各地で作られるようになったのではないでしょうか。

 わが国でも作られた形跡はないかと調べていましたが、数年前に偶然入手したのがこのブリキ製のついばむ鶏です。わが国でもついばむ鶏が作られたことを立証する貴重な品です。

 わが国でブリキ印刷の技術が導入されたのは、明治30年以降です。絵柄などから、その時代に作られたと推測されます。 面白いのは、「意匠登録・実用新案」の文字が印されていることです。
 この資料は、現在開催中の特別展「なつかしのおもちゃ博覧会」で展示しています。