「清水の芥子人形」 | 日本玩具博物館

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今月のおもちゃ

Toys of this month
2011年6月

「清水の芥子人形」

  • 昭和初期
  • 京都府京都市/練物・木

  芥子とは極小の意味で、芥子人形とは小さな人形のことを言いますが、左の出前持ちも右の金魚売も人形の高さはわずか3cm。小さいが精巧なつくりです。まもなく会期が終了する「世界のミニチュア玩具」展には明治末期から昭和初期にかけて作られたと推測されるこのような日本製の小さな人形が40体余りも展示され、来館者の関心を集めています。

江戸小物細工とともに芥子人形を展示しています

 しかし、残念ながら誰がいつ作ったのかは不明です。ただ芥子人形は江戸時代に流行し人気があり、京都を中心に作られたと文献にも記録されています。

 戦前までは清水寺の参道周辺で種々の豆人形が作られ、土産物屋で売られましたので、この人形たちもそのひとつと考えられないでしょうか。風俗ものが多く、魚屋や飛脚、竹馬乗りなどがあります。