今月のおもちゃ
Toys of this month
2015年3月
「玉翁の古今雛」
豪華な衣装雛は当初は京都で作られ、江戸でも飾られました。安永の頃(1772~81)、江戸では目にガラス玉や水晶玉をはめ込み、女雛の袖に金や色糸を刺繍した京風を脱した華麗な雛「古今雛」が原舟月により作られます。人気がでて、京都でも作られますが、当初、京製の古今雛は描き目でした。幕末にガラス目を入れる手法を京都に伝えた江戸の職人のひとりが玉翁(渡辺山城正)です。写真は、玉翁作の頭を使った京風の古今雛です。当館の所蔵品で、現在開催中の「雛まつり~まちの雛・ふるさとの雛」で初公開中です。