クリスマスのワークショップ *卵のサンタクロース* | 日本玩具博物館

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学芸室から 2019.12.01

クリスマスのワークショップ *卵のサンタクロース*

日本玩具博物館の「世界のクリスマス展」に展示されるクリスマス・オーナメント(儀礼的装飾)を「作ってみる」講座も恒例となりました。今回はアメリカ合衆国のツリーのオーナメント「卵のサンタクロース」をとりあげ、世界で活躍する贈り物配達人たちの姿をみつめてみたいと思い、12月1日(日)の午後1時~と、7日(土)の11時~と14時~の3回、ワークショップを計画しました。


トナカイのひくそりに乗り、クリスマスイブの夜空を駆けてやってくるサンタクロースは、ヨーロッパの伝統ある“冬の贈り物配達人”「聖ニコラウス」を前身として、19世紀前半のアメリカ合衆国で生まれたイメージです。やさしく暖かいサンタクロースは、クリスマス飾りの題材として欠かせないもので、たくさんの面白い造形がみられます。
今回、取り上げる卵のサンタクロースは、卵型の木にペインティングされたもので、愛らしさ、ユニークさは格別。

クリスマスツリー飾り・卵のサンタクロース(アメリカ合衆国/1980年代後半製)


ワークショップでは中身を抜いた本物の鶏卵の殻にペインティングして、アメリカ風の楽しいサンタさんのオーナメントを作りました。また、展示物の中からヨーロッパ各地の贈り物配達人――スウェーデンのトムテ、チェコやスロバキアの聖ミクラーシュ、ロシアやウクライナのマロ―スなど――をご紹介したことから、それらをモデルにした素敵な作品もたくさん生まれました。

左から サンタクロース(USA)・トムテ(スウェーデン)・聖ミクラーシュ(チェコ・スロバキア)・ジェッド・マロース(ロシア・ウクライナ)


手のひらのなかのサンタクロースをいつくしむように仕上げた後は、ツリーに飾り付け。どこにもないユニークなクリスマスツリーが誕生しました。1回目、6号館2階の講座室で開催したワークショップ風景と皆さんの愛らしい作品をご紹介します。


卵殻のペインティングといえば春の命の目覚めのを表現するイースターエッグが思い起こされますが、冬至を過ぎて再生してくる太陽を讃える心を秘めたクリスマスにもぴったりするように感じられます。

(学芸員・尾崎織女)  

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