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blogホタルの季節~八戸市博物館行「世界の鳥のおもちゃ展」準備完了!
■博物館の周りの田圃は早稲の田植えが終わって水田となり、夕刻、ふわりふわりと蛍が飛び交う季節を迎えました。学芸室では、6 号館で開催する特別展や館外での夏の展示の準備に追われて、夜仕事が続く日々、あたりが暗くなってくると、館前の通りから、蛍狩りに出かける子どもたちの声が聞こえてきます。
■昨夜は側溝の水辺を飛び交う蛍を捕まえ、“麦わらの蛍かご”に入れてみました。播州農村部に伝わる麦わらの蛍かごは底面が十字に開いており、そこから草を詰めて、蛍の宿を作ります。たくさんの蛍を中に入れると、チカチカと光って、提灯のような風情があります。写真は蛍かごの中で一匹の蛍が光っているところ。緑色の小さな光、おわかりいただけるでしょうか。
■先週は、兵庫県全域で実施されている中学2年生の職場体験“トライやるウィーク”にあたり、地元香寺中学に通う二人の生徒さんをお受入れしていました。館内の清掃整備やミュージアムショップの商品の仕入れ、おもちゃ作りのための材料セットなど、スタッフと一緒に体験してもらいました。この夏は、八戸市博物館での「世界の鳥のおもちゃ展」の開催に協力して、800点近くのおもちゃが出張する予定なのですが、その準備作業も楽しく手伝っていただきました。
■展示の企画からご協力する場合、収蔵庫前の作業場に出張先の展示ケースと同等のスペースを作って、そこに仮に展示をしていきます。中学生お二人には収蔵庫から繰り出してきたたくさんの箱から、梱包された鳥を取り出していく作業を体験してもらったのですが・・・・、“この鳥、インカの薫りがする…”“う~ん…、メキシコの毛糸細工はポップな味わいがある!!”―――彼女たちは、NHK日曜美術館の解説者みたいな感想をポンポンつぶやきながら、丁寧に作業ができる子たちでとても驚きました。将来有望です。
■そんなことをしながらも、一週間ほど、出展のための資料選択と仮の展示作業、そして送り出しのための梱包作業を続けて、なんとか八戸行きの展 示準備が完了しました。
■世界の鶏、家鴨、ふくろう、鳩、孔雀など、鳥の種類別にご覧いただくゾーン、「アジア・オセアニア」「中近東・アフリカ」「アメリカ」「ヨーロッパ」と地域に分けてそれぞれの特徴をご紹介するゾーン、そして、鳥車、ついばむ鳥、はばたく鳥、鳴く鳥など、動きのある鳥の玩具を機能別に展示するゾーンの三つで構成しています。
■八戸市博物館での「世界の鳥のおもちゃ展」は、7月6日(土)から8月25日(日)までの会期で開催されます。
http://www.hachinohe.ed.jp/haku/saiji_h_tokubetu.html#a1
■青森県の皆様、この機会にぜひ、日本玩具博物館のおもちゃたちに合いにいらして下さいませ。
(学芸員・尾崎織女)
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