「ついばむ孔雀」 | 日本玩具博物館

日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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今月のおもちゃ

Toys of this month
2006年8月

「ついばむ孔雀」

  • 2000年代
  • インド/木

 孔雀はインドや中国、またコンゴ、タンザニアなどアフリカを中心に生息し、聖なる鳥として信仰を受けてきました。特に、インドクジャクは、毒蛇をも一撃のもとに食してしまうほど勇猛であることから、また、羽根模様の中に数多くの「目」を持つことから、人々は、邪悪なものを退ける霊鳥と見なして大切にしてきたそうです。

 そんな理由で親しまれる孔雀は、玩具の題材としてもインドでは非常に人気があります。写真でご紹介する玩具は、台を持って、桃色のオモリを前後に揺らすと、孔雀の首と尾が交互に動きます。尾をふりつつ、餌をついばむその仕草は意外にも力強く、インドの人々が孔雀を優美な鳥というより、むしろ果敢な鳥と捉えていることがよくわかります。

 紺色のボディーに白とオレンジの羽根、緑の尾に黄色の冠とクチバシ。福をまねくという五色で彩色された美しくも縁起のよい孔雀です。