夏の展覧会準備の日々    | 日本玩具博物館

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学芸室から 2007.06.05

夏の展覧会準備の日々   

5月は、夏から秋にかけて玩具博物館の内外で行う企画・特別展や協力展の準備に没頭していました。


長島美術館*「なつかしの玩具と四季のちりめん細工展」の準備

ひとつ目は、鹿児島市の長島美術館での「なつかしの玩具と四季のちりめん細工展」(2007年7月21日~9月2日)への出品資料の選定と展示案作り。当館では、今回、初めて展示企画を担当した学芸スタッフの井上伊都子が中心となり、先方のご担当者と話し合いながら、また、美術館の展示にふさわしいものになるようにと連日連夜、悩みながら準備を進めてきました。長島美術館の展示スペースに合わせてのシミュレーション作業が完了し、よそ行きの梱包をほどこされた展示品たちは、出張する日を待つばかりとなりましたが、展覧会作りの仕事はまだまだ続きます。明治・大正・昭和の各時代に子ども達に愛された玩具を、その世相と時代の美意識に照らしてご覧いただける内容になるよう、また、来館者に展示品と親しく触れ合っていただけるよう、これから、時間ぎりぎりまで工夫をしていかなくてはなりません。
当館の玩具たちにとっては初めての鹿児島出張です。ちょっといつもとは様子の異なる上質な雰囲気の展示環境ですから、彼らには、晴れがましい気分になることでしょう。さて、どんな出会いが待っているかしら?


伊丹市立博物館*夏季企画展「昭和の子どもたち~元気な子どもたちのアルバムから」の準備

ふたつ目は、伊丹市立博物館(兵庫県伊丹市)で開催される夏季企画展「昭和の子どもたち~元気な子どものアルバムから~」(2007年7月1日~9月2日)への協力です。この企画展は、昭和時代の各時期、子ども達の居た風景を写真によってたどり、遊びには不可欠だった玩具も時代ごとに展示されます。
実は、伊丹市立博物館での企画展協力は三度目を迎えます。一度目は、1992年の「子どもの遊び」展で、取り上げた時代は明治から昭和30年代中頃まで。二度目は、10年後の2002年で、昭和30年中頃から50年代がテーマでした。担当者は代替わりしていったとしても、10年先、20年先まで見通しを立てて、博物館が企画を持ち続けるというのは、指定管理者制度の問題もあり、公立館の場合は特に難しい状況になってしまいました。そんな今だからこそ、地道な活動を展開される博物館にとって、安定した協力が必要であるなら、私たちはそれを大切に考えたいと思っています。
一昨日の日曜日、伊丹市博の学芸スタッフを迎えて展示資料を確認した後、梱包作業を行い、送り出しを完了しました。近代的な工業製品に加えて、四季折々の自然素材玩具なども出張します。

この後は、日本モンゴル民族博物館(兵庫県豊岡市)で9月から開催される企画展「世界の鳥の玩具と造形(仮称)」へ協力する仕事があり、急いでその準備にとりかかりたいところですが、私たちの博物館にとっても、6月は夏の展示替えを行う季節。玩具博物館の周りは既に水田となって早苗がゆれ、夕方など窓を開けていると、蛙の大合唱が響きわたって打ち合わせの声さえ聞こえない騒がしさです。湿った風にのって、チカ・・・チカ・・・チカ・・・チカ・・・と、蛍が迷い込んだりもする夜中の展示替えは、ちょっとした風情があります。来週に入ったら、まずは端午の節句飾りの収蔵から始めましょう。
今夏、6号館の特別展は「世界の国の人形たち」、1号館の企画展は「世界の船のおもちゃ」を予定しています。自館の展示も、他館の展示も、どれもみんな心を込めて準備してまいりますので、どうぞ、ご期待下さい。

(学芸員・尾崎織女)


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