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学芸室から 2016.11.04

神戸人形展から世界のクリスマス展へ

しとしと雨の降り続く梅雨の最中にオープンした『神戸人形と世界のからくり玩具展』が先月末に終了し、一週間の深夜仕事を続けて『世界のクリスマス展』が出来上がりました。今年も、フィンランドの麦わら細工「ヒンメリ」がシャンデリアのごとく輝く展示室には、厳かで温かな空 気が漂っています。32年目の世界のクリスマス展オープンの日にお訪ね下さった来館者から「繰り返して開催されてきた風格のようなものが感じられますね」と嬉しいお言葉を頂戴いたしました。

展示室の天井に「ヒンメリ」が輝く世界のクリスマス展2016オープン

当館のクリスマス展に展示するコレクションは、井上館長が玩具や民芸の輸入業者の方々のご協力を仰ぎながら、独自の視点で収集したものが基礎となっていますが、そこに、ドイツ在住のKiyoko&Herbert_Furumoto夫妻やHilla=Schutze女史のサポート、笹部いく子さんをはじめとする友の会の皆さんのご寄贈、さらに当館の“世界のクリスマス展ファン”とおっしゃる方々の有形無形のご協力があってこそ、少しずつ、その内容を充実させてこられたものと思います。

本年は、「アジア」「北米」「中南米」「アフリカ」「南欧」「中欧」「東欧」「北欧」と地域にわけてクリスマス飾りを展示し、祝い方の違いをご覧いただく構成ですが、学芸スタッフの力を合わせ、細部まで心を込めて展示しておりますので、ご来館の皆様にはゆっくりと時間をかけてご堪能下さいませ。

神戸人形展好評裡に終了しました

さて、2003年、2012年に続いて、今夏、開催した神戸人形展は、この度、新たな神戸人形作家の誕生というニュースとも重なって佳き話題ともなり、好評裡に会期を終えることが出来ました。
地元姫路の新聞社、テレビ局各社だけでなく、神戸、大阪の本社からも次々に本展を取材いただき、広範囲に神戸人形の100年以上の歴史とミナトマチ神戸独特のからくり玩具世界を知っていただく機会になったこと、とても嬉しく感じています。
昨年より神戸市東灘区の工房で神戸人形作りを始められたウズモリ屋・吉田太郎さんの熱心な取り組みは今回の展示の中でもご紹介させていただきましたが、来年2017年1月20日から12月28日の会期で開催を予定しおります神戸開港150年記念展「TOY&DOLL_COLLECTION」でも、吉田さんの新作・神戸人形が大活躍をしてくれることになっています。素敵な企画を用意しておりますので、どうかご期待下さい。

「す・またん!ZIP」(読売TV)企画の神戸人形(ウズモリ屋・吉田太郎作)
2016年9月14日、読売テレビの「す・またん!ZIP」で“神戸人形”と吉田太郎氏のことが取り上げられ、当館の特別展についても紹介されました。神戸人形「辛坊治郎」と「森たけし」は、メインキャスターを務めておられる辛坊氏と森氏をモデルに吉田太郎氏が特別製作したもので、番組の中で紹介されたあと、当館の神戸人形展の「ウズモリ屋の神戸人形」コーナーで展示させていただきました。

神戸人形展開催中にはその動きの愉しさと奇知あふれるからくりをご覧いただきたくて、実演付きの展示解説会を開いておりました。その解説会に参加された西宮市在住の小学3年生の男の子があり、夏休みの自由作品として神戸人形を作って提出したものが、9月の審査を経て、西宮市の作品展で展示されたとお母様からメールをいただきました。お母様自身、子ども時代には三宮の民芸店「神戸センター」で神戸人形と出合い、その面白さに魅了されたという体験をお持ちで、小学3年生の息子さんの神戸人形への取り組みを嬉しく応援なさっておられたそうです。実演した神戸人形や会場に設置していた“仕掛けの見える神戸人形”のからくりを観察される中で、動きの特徴を理解され、廃材と紙粘土によって、少し大きな神戸人形「西瓜喰い」を作り上げられました。

西宮市の小学3年生の力作・神戸人形「西瓜喰い」

メールにはその作品の写真が添えられていました。かつて“お化け人形”と呼ばれた頃の雰囲気もプラスされた力作です。こうして、少しずつでも兵庫県の小さな文化遺産“神戸人形”が様々な形で次の世代へと受け継がれていくことをとても嬉しく感じた次第です。 (尾崎織女)

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