日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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学芸室から 2022.11.07

日本玩具博物館の魅力を発信!~当館で「地域実習」を終えた学生たちからのメッセージ・その3~

「地域実習」のために当館に滞在された青山学院大学3年生の学生さんたちからのメッセージ・その3をご紹介します。この実習期間、主に井上館長と尾崎がともに時間を過ごさせていただいたのですが、私たちについて、二人の学生さんたちがご来館の皆さまへメッセージを書いてくださいました。ありがとうございます。(尾崎)

子どもたちのワークショップのための打ち合わせ――風車を作る


日本玩具博物館 井上館長の魅力

日本玩具博物館の館長である井上重義氏は山陽電気鉄道勤務時代に斎藤良輔著作の『日本の郷土玩具』に出合い、そこから評価されずに失われていく文化財を残したいという強い責任感のもと当時の井上郷土玩具博物館を設立しました。

井上重義館長——郷土玩具の展示コーナーにて

私は4日間の実習で井上館長にお世話になり、説明をして下さる中で、日本の象徴的文化財である独楽を回して頂きました。その時、井上さん自身が童心に帰って一番楽しそうに遊んでいる姿をみて、私まで子供に帰ったような純粋な気持ちで無心でおもちゃに触れていました。またお話を聞かせて頂く中で、度々「私の独りよがりの使命感でここまで来たけど、学芸員の尾崎をはじめほんとに様々な方に助けられてきた」と何度も仰っており、井上さんの素晴らしい人間性とそこから生まれる人々の繋がりを強く感じました。蒐集については井上さん自ら入手した品々も多いですが、世界中の方との繋がりから寄付されてくる品々もたくさんあり、ここまで支えられて約9万点ものおもちゃが揃ったのも井上館長のおもちゃに対する愛と人柄の良さと言っても過言ではないと感じました。しかしながら、そんな強い愛や支援を持ってしても市や県からの公的な補助がほとんどなくまた、コロナ禍により来客数が減っていることも相まって経営を続けていくことが現在大変となっています。井上館長は時折、どこかを見つめてとても悲しい様子でこの多くの文化財をどうしても残したいと伝えて下さりました。そして私も井上館長と一度関わりをもった身としておもちゃは人類の大切な文化財だという認識を広めていきたいと思いました。

最後に井上館長から一言頂きました。「おもちゃは世界的にまだ評価されてないので、それを世界に届けたい。その為には自分達が普遍性と独自性を持ち合わせているそれぞれのおもちゃの良さを再認識してあげたい。」とお言葉を頂きました。私は井上館長をはじめ、学芸員の尾崎さんや博物館関係者の方々と繋がることができて心から嬉しく、また出逢いに感謝したく思います。

皆さんもぜひ日本玩具博物館にいらして、おもちゃから世界中の人々や文化と繋がってみませんか。(Y.Hishino)


博物館を支える尾崎織女学芸員

日本玩具博物館には、館の運営を支える尾崎織女学芸員の存在がある。尾崎学芸員は、日本玩具博物館に存在する唯一の学芸員であり、館の運営や企画展の開催、来館者への対応など、様々な業務をこなしておられる。わたしたち実習生が館でお世話になった4日間、尾崎学芸員の担う様々な仕事を学んだ。それらを通して私は、尾崎学芸員が日本玩具博物館にもたらすものの大きさを実感し、この館の魅力は館長さん・スタッフさんはもちろんのこと、尾崎学芸員もまた多く創り出されているのだと感じたのである。

4日間尾崎学芸員の活動を身近で拝見し、そのどんな活動においても学ぶべきことがあった。ある玩具についての説明を聞くとその玩具に対する愛が、来館者とのかかわりを見ると玩具文化を通して人と繋がる姿勢が、企画展を見ると玩具文化を広め継承していく情熱を感じ取ることが出来た。館におけるあらゆる活動を通して、ヒト(来館者の方や井上重義館長・スタッフ、実習生であるわたしたち)そしてモノ(展示されている玩具や文化)への愛や情熱を感じ取ることが出来た。

このように、日本玩具博物館には、玩具そして日本玩具博物館に対する大きな愛を持っておられる尾崎学芸員がいらっしゃる。館を創立された井上重義館長、そして尾崎織女学芸員が運営される日本玩具博物館は、素晴らしい展示物のみでなく、玩具に対する愛・人とのつながりに富んだ館である。ぜひ足を運び、それを体感していただきたい。(F.Yoshioka)

<おわり>

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