秋のお客さま | 日本玩具博物館

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学芸室から 2015.11.04

秋のお客さま

ノコンギクやツワブキが花群を作り、木々を見上げて紅葉を促しているみたいに見えます。秋も深まり始めた今日この頃、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

<ブログ「館長室から」2015年10月10日>の井上館長の記事にありますように、9月から11月中旬にかけての玩具博物館は、校外学習の小学生たちで賑やかです。毎年、この季節には、姫路市だけでなく、加古川市、太子町、多可町、朝来市、西脇市、美作市など の周辺の町々の小学校からも団体での来館があります。過ごし方はあらかじめ先生方と話し合って決めるのですが、「おもちゃのお話を聴く」「クイズラリーを楽しみながら館内をまわる」「おもちゃを作る」などのプログラムを2時間ほどかけて行うというパターンが増えています。

子ども達には、施設見学の仕方を学ぶという課題もあるのですが、本当に楽しんでくれたなぁと思うのは、帰り際に「センセっ、まだ、帰りたくない!!」「そうや、今度、ママに連れてきてもらおっ」「日曜日にお父さんと来るぅ」――そんな声々が聞かれるときです。実際、土日になると、数日前、講座室で風車を作っていた子が家族でやってきて、ご両親に玩具の説明をしたり、結構くわしい解説をしていたり、また、「こっちは6号館やで~!」と案内して回っている姿も見られます。先日の日曜日も、「あ、ぼく、この間、学校から来てくれたよね?!」と声をかけると、親御さんが「よっぽど楽しかったみたいで、毎晩のように連れてけと言うので…」と話して下さいました。それは、私たちスタッフにとって嬉しい瞬間です。

小学校からの団体見学の様子…見学のあとは駐車所横の公園でお弁当。アベマキのどんぐりが落ちていて子どもたちを喜ばせます。

また秋は、教育や保育学、博物館学、あるいは美術や造形を専門とする学生さん達の訪問も少なくありません。10月末の土曜日には、前期のみ井上館長と交替で出講している大学の1回生たち85名を迎えて、一日、館内授業を行いました。保育・児童学を専門とする学生たちに玩具へのアプローチ方法について―――歴史を語る史料として見つめた時、民族資料として見つめた時、美術工芸品として見つめた時、人間の成長に役目を果たす道具として見つめた時―――そのさわりをお話しします。将来に役立つ知識を得ていただくというより、小さな玩具が身にまとっている文化に目を向ける楽しさを伝えたくて。屋根裏部屋にしては天井の高い講座室も展示室も、170のきらきらとしたまなざしが行き交い、伝える喜びに満たされた一日でした。若い人たちの感受性は想う以上にやわらかですね。

そんな秋を過ごしながら、一方で6日間ほど深夜仕事を続け、6号館を冬の特別展「世界のクリスマス」に展示替えいたしました。細部まで思いを込めて―――。造形物を通して、クリスマスの意味を読み解いていく展覧会――今冬のクリスマス展のみどころについては、またこちらのページでもご紹介したいと思っています。

(学芸員・尾崎織女)

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