日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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学芸室から 2024.01.05

日本玩具博物館の魅力を発信!~当館で「地域実習」を終えた学生たちからのメッセージ・その2

去る10月11日から4日間、「地域実習」のために当館に滞在された青山学院大学3年生の学生さんたちからのメッセージ・その2をご紹介します。当館の展示室の中で、昭和から平成の商品玩具を常設展示している1号館では、学生さんたちも懐かしさに自然と歓声があがり、笑顔で互いの思い出を披露し合う場面も見られました。時代の流行玩具が家族や友人と過ごした子ども時代の風景を引き出してくれることに着目した学生さんたちからのメッセージをどうぞ! (A.OSAKI)  

子どもたちとのWSのための凧づくりを終えて

<僕が遊んだおもちゃ展示品の数々>

都道府県ごとのおもちゃの特徴と歴史に入り込める展示、おもちゃの世界旅行を楽しめる展示、美術品としての完成度が高いちりめん細工、季節の美しさとこだわりが感じられる特別展、玩具づくりを体験できる講座、笑顔豊かでおもちゃが大好きなスタッフ、玩具文化の啓蒙と浸透を図る出版物など日本玩具博物館はさまざまな魅力で溢れている。中でも4日間の滞在で最も私の目をひいたのは、幼年期から年少期にかけて私の成長を見守ってくれたおもちゃ達であった。本レポートでは平成中期・昭和後期のおもちゃの展示の魅力にフォーカスし、その魅力をお伝えする。

まずは私の幼少期・年少期に登場したおもちゃ展示に注目する。スーパーイタワニ・野球盤・魚つりあそび・BB銃・ムシキング・ベイブレード・ハイパーヨーヨー・アソビグリコ・チョコエッグのおまけ・ペプシ ペットボトルキャップ、どれも同世代男子にはたまらない懐かしさを感じる名前である。展示をみていると、今にも動き出しそうでワクワクする少年心を取り戻すことができた。

また、父が幼年期に遊んだ昭和後期のおもちゃにも懐かしさを感じた。ファミコン・ガンプラ・チョロQ・ドラゴンボール。40~50代の男性にとっても懐かしいおもちゃの展示が並んでいた。父のおさがりで遊んでいた私にとってもワクワクする展示であった。

ガラスの先に手を伸ばして動かしたいとムズムズする気持ちを抑えて鑑賞していたが、幼少期に戻ったかのような懐かしい光景をフラッシュバックさせる体験はなかなかできるものではない。本文に登場したおもちゃの名前を聞いて懐かしさを感じた方にはぜひ一度足を運んでいただきたい。(Koudai YAJIMA)


 

<日本玩具博物館の魅力を伝える~昭和・平成の玩具>

私が地域実習で4日間日本玩具博物館にお世話になり、今回魅力を伝えたいと思ったのは昭和〜平成にかけてのおもちゃの展示である。日本玩具博物館の1号館には日本の近代玩具として昭和〜平成にかけてのおもちゃが常設展示されている。

4日間日本玩具博物館に通い、その間に保育園の子どもたちが見学に来る機会があり、その際に尾崎さんが「子供たちが来た後、今度は両親とまた遊びに来てくれる子が結構いる。」とおっしゃっていて、もっと日本玩具博物館の魅力を伝えるきっかけになるのではないかと考えた。

親子や祖父母を含めた3世代で遊びに来たらとても楽しめる展示であると思う。実際に自分が子どもの頃遊んでいたおもちゃや、目にしたことがあるおもちゃがずらりと並んでいる。今では目にすることがなくなった自分が子どもの頃遊んでいたおもちゃを見て懐かしみ、童心に返ることができる。子どもも最近のおもちゃはなくてもアンパンマンやウルトラマン、プリキュアなど今もなお人気を博しているおもちゃが多くあるため、飽きることなく楽しめる。実際に実習中に日本玩具博物館を訪れていた親子と話した際も子どもはウルトラマンや新幹線のおもちゃに夢中であった。

博物館と聞くとお堅く、厳格なイメージがあると思うが、日本玩具博物は私立博物館であるためかそのような雰囲気はなく、館長を始めとする博物館の方々が皆優しく接してくれる。そして子どもも連れてきやすい。近年、このように親子2世代・3世代で楽しめる施設は少ないと思うのでぜひ日本玩具博物館に足を運んでほしい。(Hinako YAMADA)



<歴代リカちゃんから見る時代の変化>

みなさんは、幼い頃どんなおもちゃで遊んでいましたか? 日本玩具博物館には古いおもちゃから最近のおもちゃまで、非常に多くのおもちゃが揃っています。今回は、近代のおもちゃの中から、リカちゃん人形に焦点を当てて紹介していきます。リカちゃんは、昭和42年から、モデルチェンジを重ねて、現在まで愛されてきました。

1枚目の写真は、初代のリカちゃん人形です。髪の毛は栗毛色で、全体にパーマがかかっているのが特徴的です。少し寂しげな表情をしているのも、当時のリカちゃんの特徴です。

2枚目の写真は、2代目のリカちゃん人形。服装やヘアスタイルが少し変化しています。リカちゃん発売の翌年に初代ボーイフレンドの「わたるくん」、おともだちの「いづみちゃん」が発売され、リカちゃんトリオが結成されました。さらに、翌年は初めての家族として初代ママが発売されました。

3枚目の写真は、3代目リカちゃんです。こちらの人形は、髪の毛のパーマがなく、ぱっつん前髪が特徴的です。

そして4枚目の写真は、4代目のリカちゃん人形。髪色も明るく変化し、たくさんの髪色、肌色の仲間達がいます。現代のリカちゃんに近い形になりました。

同じリカちゃん人形でも、初代のリカちゃんは、現在とは顔つきやヘアスタイルが少し違って、当時の文化や流行を感じ取ることができます。このように、身近なものから時代の変化を感じ取れることが、日本玩具博物館の魅力なのではないかと思います。ぜひ、自分の身近なおもちゃから、歴史や文化を感じてみてください。(Momo SATO)


次号に続く>

 

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