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blog日本玩具博物館の魅力を発信!~当館で「地域実習」を終えた学生たちからのメッセージ・その1
●昨年12月12日から4日間、青山学院大学のコミュニティ人間科学部の3年生の学生さんたち8名が、地域づくりの手法を学ぶプログラム「地域実習」の一環で当館に滞在されました。事前にたくさんの学習を積み重ねてこられた皆さんは、引率の大木真徳先生からのアドバイスを受けながら、当館の博物館活動のいくつかを体験したり、また館長や学芸員に調査のためのインタビューを行ったりして、充実した時間を過ごしていかれました。その様子は、こちらでもご報告させていただきました。
●4日間の実習後には、学生さんたちに【日本玩具博物館の魅力を発信する】という課題にこたえていただくことになっていました。この度、大木先生が8名分のレポートを綺麗な画像入りで届けてくださいましたので、このブログで3回に分けてご紹介いたします。若い人たちの純粋なまなざしと温かい言葉が嬉しく、また励まされる思いでおります。ぜひ、ご一読くださいませ。
●まずは、実習中に多くの時間を過ごされた6号館の特別展「世界のクリスマス展」(現在も開催中です)に注目されたレポートからどうぞ!(A.OSAKI)
<日本玩具博物館の魅力を伝える~世界のクリスマス展より>
●日本玩具博物館の6号館では、年に数回季節毎に所蔵品による企画展と特別展が開催されています。私たちが実習で訪れた12月には世界のクリスマスに関する展示が行われていました。このクリスマス展はクリスマスオーナメントや人形、玩具を通して世界各地のクリスマス風景を描き、この行事の意味を探る毎年恒例の試みです。
●その展示の中でも特に私が紹介したいのは、写真の『光のピラミッド・キリスト降誕』です。これはドイツの燭台で、キャンドルに火を灯すと暖められた空気が上昇気流を起こし、上部の羽根が回転します。この羽根の回転と共に、人形台のピラミッドも動き出し、人形たちがキリスト降誕の一シーンを演じ始めるのです。
●実習では学芸員の尾崎さんが実際にピラミッドの回る様子を見せて下さいました。ピラミッドに火を灯すと部屋の電気を消し、ドイツのオルゴールを鳴らして、ドイツの一家庭のクリスマスを楽しんでいるような気持ちになりました。暗い部屋の中で揺らぐ火やオルゴールの柔らかい音色、ろうそくの溶ける匂い等、人間の感覚を揺さぶる雰囲気づくりが為されていてとても心に残った展示品の一つです。
●今冬のクリスマス展示は2024年1月28日(日)まで。また恒例の展示ということで恐らく来年も見ることが出来るので、是非気になった方は日本玩具博物館6号館に足を運んでみて下さい。(Yumi IZUMIDA)
<クリスマスの温かい光に包まれて>
●日本玩具博物館では、年間を通して様々な特別展が行われていますが、私たちは「世界のクリスマス*喜びの造形」というクリスマス展示が行われている時期に博物館を訪れました。まずクリスマス展示が行われている6号館に足を運ぶと、木の温もりを感じる展示室に、世界各国、鮮やかなクリスマスツリーが飾られていて、目を奪われました。次に、キャンドルを点すと、上昇気流で上部の羽根が回転し、人形台も一緒にまわる仕掛けのキャンドルスタンドを鑑賞し、静かで暖かいクリスマスを感じました。
●また、尾崎学芸員の解説を聞きながら展示を見ることにより、綺麗なクリスマスツリーから歴史をたどることができました。クリスマス飾りと言えば、赤いガラスボールのオーナメントを思い浮かべますが、もともとは何が飾られていたか分かりますか? 実は、17~18世紀のアルザス地方のクリスマスツリーには、リンゴやクッキーなどが飾られていたようです。しかし、1858年、アルザス地方でリンゴが不作だったことから、硝子職人がガラスで赤いボールを作り、リンゴの代用としたところ、それが定着したそうです。
●このように、当たり前のように感じている物事も、日本玩具博物館を訪れ、展示の解説を聞くと、新たな発見が生まれるはずです。玩具にはみんなと一緒に見て、体験することでしか得られない魅力があるため、ぜひ体感してみてください! (Riko TSUNODA)
<次号へ続く>
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