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学芸室から 2013.12.02

<開催後記>クリスマスのワークショップ*「麦わら細工・光の天使」「フェルト布とビーズのオーナメント」

クリスマスアドベント(待降節)が始まり、今年も展示品のなかからオーナメントをとり出して、造形の意味を考えながら再現的に作ってみる2回のワークショップを開催しました。

麦わら細工・光の天使~スイスの天使を参考に~

1回目は11月30日。テーマは「麦わら細工・光の天使」。パンが主食のヨーロッパでは、麦わらには、特別な力があると考えられてきました。麦わらには麦を実らせた麦の神さまが宿ると信じる地域もあります。麦わらのクリスマスオーナメントには、実りを感謝してよろこび、新しい年が豊かであることを願う心が込められているのです。
スイスやドイツ、オーストリアのオーナメントをモデルに、頭上に光が輝く天使を作りました。

見本に作成した「光の天使」

一昼夜、ぬるま湯に浸けてやわらかくした麦わらを糸でしばったり、その束を組み合わせたり、また針に糸を通して成形したり…、麦わらの扱いに慣れてくると、自然のもつ温かさが手のひらに伝わり、穏やかな気持ちになれる作業です。これまでにも麦わら細工のオーナメントをとりあげてきましたので、何度目かのご参加者もあって、以前参加したワークショップでの思い出を話し合われたり、また、冬のヨーロッパ旅行で出合われたクリスマスの風景についてお話を伺ったりしながら、和気あいあい、楽しいひとときを過ごさせていただきました。
出来上がった光の天使をツリーに飾ると、どこにもない輝きのどこにもないクリスマスツリーが誕生しました。会場の様子を画像でご紹介します。

    

フェルト布とビーズのオーナメント~ドイツのツリー飾りを参考に~

2回目は12月1日。展示品のなかでひときわ手作りの温かさをかもしだすのがドイツのフェルトとビーズのオーナメント――赤と白、二色のフェルト布で、「ハート」「馬」「星」「ツリー」などの形を作り、ビーズで飾って仕上げます。

見本に作成した馬、ツリー、ハート

まだ裁縫を習っていないはずの小さな子どもたちも、ご両親と一緒に一生懸命、ビーズ刺繍に挑戦し、それぞれに個性的なデザインの温かいオーナメントができあがりました。 会場の様子を画像でご紹介します。 

 

ステキなものがたくさん市販されていますが、手作りの品々にはその年々の思い出がたっぷりと詰め込まれていて、何ものにも変えがたい未来への贈り物になりますね。

(学芸員・尾崎織女)

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