日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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館長室から 2017.07.31

企画展「日本の祭りのおもちゃ」が好評です

夏休みに入り、猛暑の日が続きます。当館はにぎやかな蝉の声に包まれました。当館の東側は水田ですが、西側は緑豊かな木々が生い茂った公園になっており、そこが蝉のすみかです。本日も公園に行くと、いくつもの木々の小枝や葉に蝉の抜け殻がついており、驚いたことに1枚の葉に5個もの蝉の抜け殻がついたのを見つけました。さらに、1本の木に油蝉が数匹も止まっている木を何本も見つけて驚きました。来館された折、当館見学後は、ぜひ蝉のすみかである西の公園にもお立ち寄り頂き、蝉たちと感動の出合いをして下さい。

桜の葉にぎっしりとセミの抜け殻・昨夏みかけたアブラゼミの群れ

1号館では夏秋の企画展として「日本の祭りのおもちゃ」が始まりました。この展示も膨大な資料を所蔵する当館ならではの企画展で、恐らく国内では例を見ないと思います。かつて祭りの日の露店で売られた、山車、屋台、神輿などを模して作られた玩具の数々が、東北地方から九州地方まで地域毎に展示されています。展示品は昭和30年~平成初期までのものが中心ですが、今から80年も前の昭和初期に作られた山車や屋台などの貴重品も多数展示されています。収集家が入手され、大切に保存されていたものがご縁があって、当館に集まってきたのです。秋田・横手の梵天、東京の木彫りの神楽面、名古屋の東照宮祭りの山車、四日市祭りの大入道、祇園祭の鉾、大阪の布団太鼓、神戸・海神社の布団太鼓、姫路の屋台、徳島のヨイヤショ、松山の神輿、宇和島の牛鬼、博多の祇園山笠、長崎くんちの鯨の潮吹きとコッコデショウなど30点を超えます。これらの多くは、現地にも残るものはないと思われる貴重品です。


祭りの玩具を地域毎に展示すると、各地域の祭りの特色が理解できるだけでなく、山車や布団太鼓などの流れ(広がり)が良く理解できます。例えば京都の祇園祭の流れを汲む、曳いて祭りを盛り上げる山車は京都から東に広がり、大津市、三重県伊賀市、名古屋市、高山市などの祭りに出ます。
かたや、大阪や兵庫県播州・淡路、香川県讃岐地方や愛媛県東予地方(瀬戸内沿岸)、さらに長崎のおくんちに担ぎ出される布団屋根の太鼓台は、江戸時代末期に大阪で誕生。それが西へ瀬戸内各地に広がり、遠く長崎まで伝わったことが展示を見ればよく理解できます。さらに会場には、各地の祭りの情景がパネルで掲示されており、参考になります。

この1号館の企画展「日本の祭りのおもちゃ」と6号館の特別展「世界の民族楽器と音の出るおもちゃ」は、他館では見ることができないユニークな当館ならではの展示です。来館者の皆様からも「すばらしい展示だ」と嬉しいお言葉を再三賜っています。ぜひこの機会に御来館下さいますよう、ご案内申しあげます。(井上重義)

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