日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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館長室から 2017.03.17

『日本と世界おもしろ玩具図鑑』出版。

昨年の11月から編集作業に取り組んできました『日本と世界 おもしろ玩具図鑑』が、神戸新聞総合出版センターから届きました。まもなく書店にも並ぶと思います。A5判で191ページのオールカラー。定価は1800円です。

この本は平成27年の1年間、地元の神戸新聞のコラム欄に『おもちゃの四季』と題して私と学芸員尾崎織女が交互に執筆した原稿を基に、季節を切り口にしていたのを加筆修正して「日本の草花で作る玩具」「今に伝わる江戸時代の玩具」「各地の郷土玩具」「近代玩具」、さらに「世界の玩具いろいろ」と項目毎にまとめたものです。

連載当時は画像が3㎝角ほどだったのですが、それが数倍もの大きさになり、見て楽しい迫力満点の本になりました。日本の玩具や世界の玩具をこのようにまとめた本は前例がないのではと思います。それができたのは当館が長年にわたり、文化財として評価されることなく、消える運命にあった玩具や人形の数々を収集してきたからです。ぜひ手に取っていただきますようご案内申し上げます。

当館がミシュラン・グリーンガイドに二つ星として評価されたことは、昨年末<ブログ「館長室から」2016年12月18日>でも報告しましたが、詳細がわかるにつれてその評価の大きさに驚いています。全国の博物館や美術館が評価されているのですが、★★★三つ星は全国で6館(東京国立博物館・久保田一竹美術館・飛騨高山美術館・京都国立博物館・ミホミュージアム・九州国立博物館)。★★二つ星は全国で32館。★一つ星は全国で54館です。その二つ星に当館が選ばれたのです。二つ星に選ばれた館は北海道と東北で2館(仙台市立博物館・土門拳記念館)。東京は11館(江戸東京博物館・東京現代美術館・出光美術館・サントリー美術館・森アートミュージアム・三鷹の森ジブリ美術館ほか)。信越と中部は8館(彫刻の森美術館・河口湖ミューズ館・三島由紀夫美術館・徳川美術館・北斎館・日本浮世絵博物館・金沢21世紀美術館)。近畿は5館(楽美術館・奈良国立博物館・神戸市立博物館・竹中大工道具館・日本玩具博物館)。中国地方は4館(大原美術館・広島平和記念資料館・足立美術館・山口県立萩美術館)。四国と九州は2館(豊島美術館・福岡アジア美術館)です。当館がどのような基準で評価されたのかは不明ですが、フランスから専門家が調査に入られた結果でした。

庭には黄色いマンサクの花が咲き、土佐水木の花も始めました。交通至便とはいえない当館に本当に全国から御来館くださるようになりました。そして「来てよかった」と喜びのお言葉を再三いただきます。それに最近、香港からといわれる来館者が目立ちます。お聞きすると当館のことが旅行のガイドブックに載っているそうです。

(館長・井上重義)

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