「なつかしのおもちゃ博覧会」によせて   | 日本玩具博物館

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館長室から 2009.06.18

「なつかしのおもちゃ博覧会」によせて  

当地方も梅雨に入りましたが、このところ晴天が続きます。当館の庭もすっかり緑に覆われ、6号館への小道はさながら緑のトンネルです。その6号館でこの20日から「なつかしのおもちゃ博覧会」が開催されます。

当館は開館35周年を迎えたのを記念して、これまで1号館での展示が多かったコレクションのいくつかを、規模が大きい6号館に移して披露しています。6号館は奥行き約90cmの展示ケースが約30mと平ケースが2台あり、1号館の約3倍の展示スペースがあります。 

明治から昭和時代にかけて子供たちが実際に遊び親しんできた近代玩具コレクションも、膨大な資料を持ちながら6号館での開催は初めてです。そのため初公開の資料も数多く展示でき、見応えのある展示になりました。ブリキやセルロイドなど近代玩具は2号館でも常設展示していますので、当館が所蔵する近代玩具の主なものは展示出来ましたが、それでも昭和20年~30年代にかけて駄菓子屋で売られた安価な紙物などの多くが展示出来ず、またの機会を考えています。
展示の準備も終わり、数日前から披露しています。ご覧になった方は「良くぞこれだけの資料を集めましたね」とその量に感動され、かつて自分が遊んだ懐かしい玩具と出会い、初めて目にする珍しい資料の数々に感嘆されています。

私が駄菓子屋で売られた玩具を集め始めたのは当館を開館する4・5年前でした。その頃、玩具の収集といえば郷土玩具を集めることであり、駄菓子屋玩具の収集家は全国でも稀でした。私は横須賀の故鈴木常雄先生からアドバイスを受けて集め始めましたが、高価なブリキ玩具は当初は収集対象とせず、その必要に気付いたのは1980年頃と出遅れました。しかし、今ではその代表的なものを収集できたのではないかと思います。
集め始めた頃は東京のビリケン商会などから購入していましたが、その後はオークションで入手することが多くなり、鑑識眼もありましたので貴重な資料の数々が入手できました。その成果のひとつが、占領下の日本で作られて、アメリカなどに輸出されたオキュパイドジャパンのブリキやセルロイド製の玩具です。20点近くを展示しています。アメリカで入手し日本のオークションに出品される方があったからです。ところが最近は、金額も高騰気味です。一足早く収集した、その時期が良かったのです。

時代を越えて遊ばれてきた玩具の存在や、懐かしい玩具や珍しい玩具に出合える「なつかしのおもちゃ博覧会」にぜひご来館下さい。

(館長・井上重義)

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