日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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館長室から 2007.04.25

たばこと塩の博物館「ちりめん細工の世界」盛況裡に終わる

 たばこと塩の博物館の「ちりめん細工の世界」撤収作業に引き続いて、当館6号館の雛人形から端午の節句飾りへの展示換え作業が終わり、やっとひと息つきました。6号館の端午の節句飾りの展示は、これまで6号館の西室だけでしたが今年は全館を使っての展示です。江戸期の甲冑飾りから現在までのさまざまな端午の節句飾りが一堂に並び、初公開の資料も多く、見ごたえ充分です。ぜひご来館下さい。

 さて2月10日~4月8日まで、当館とたばこと塩の博物館との共催で開催された、企画展「ちりめん細工の世界」は大成功といえる大きな成果を収めました。たばこと塩の博物館からの報告では、期間中の総入館者数は23,412人(1日当たり468人)。1日当たり入館者数では夏休みの塩の学習室を除き、ここ10年来の記録を更新したと嬉しい連絡がありました。人気がある展覧会だと、期間の後半になって入館者が伸びると聞いていましたが、その通りの展開になり、後半、1日で800人を超える日もありました。
 私もある程度の集客は考えていましたが、予想を超える反響に驚きました。何よりも嬉しかったのは、展示に感動してくださった方が大勢あり、リピーターが多かったことです。先日も当館にはがきが届きました。『あまりの素晴らしさに感動して、期間中に知人を誘って何度も出かけました。胸の中にたまっていた、なんともいえない懐かしい思いが一度に満たされ、ため息が出ました』と綴られていました。「来館者を感動させる展示」は、博物館関係者にとっては最上の喜びです。それが実現できたのです。会場がちりめん細工の展示に良く合い、雰囲気が良かったこと、伊豆の稲取など雛の吊るし飾りが人気を呼び、ちりめん細工が認識される中で、江戸から現代までのちりめん細工の歴史を追った展示構成の素晴らしさと質の高さが、感動を呼び起こしたのでしょうか。

 今回、たばこと塩の博物館のご配慮により「主催=たばこと塩の博物館、日本玩具博物館」と、2館が協力しての企画展であることをポスターやチラシなどで表示いただきました。実際の展示作業でも両館の学芸員が和気あいあいに共同で作業にあたり、知恵を出しあってすばらしい展示になりました。首都での展示の大成功は、当館の今後にも大きな影響がでそうです。早速に展示品の「迷子札」が芸術新潮の5月号に4ページに亘りカラーで「明治のファンシーストラップちりめん迷子札」として紹介されます。9月には池袋西武で開催される「第4回私の針仕事展」にも当館所蔵の古作品や文献資料と傘飾りを出品します。8月は鹿児島の長島美術館でよみがえったちりめん細工の数々を展示し、10月には群馬県立絹の里でのちりめん細工の特別展開催が決定しました。

 当館の20数年に亘る地道な「ちりめん細工再興」活動が実を結び、和の手芸の世界に大きな波を起こしています。(井上重義)

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