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blogひょうごミュージアム・フェア2011
*たくさんの辛い出来事があった2011年も残りわずかとなりました。寒波がやってきて冷たい日々が続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。さて、今春、この度の大震災で危機的な状況にさらされている文化財の救援・修復活動が文化庁によって組織され、当館の窓口においてもそのための募金をお願いしましたところ、多くの方々からたくさんの志を頂戴いたしました。皆様からお届けいただきました志は、5月末日とこのクリスマスに、文化財保護芸術研究助成財団へ送金させていただきました。小さな募金箱でしたが、寄付金は、合計で7万円を超えました。趣旨に賛同くださいました皆さまに、この場を借りて、心より御礼申しあげます。引き続き、被災地、東北関東地方の文化財復旧のため、協力の輪を広げてまいりましょう。
*さて、前回のブログ「学芸室から」でご紹介いたしました“ひょうごミュージアム・フェア2011”が、12月23日から25日まで、兵庫県民会館にて開催されました。
*クリスマス休暇の3日間、他の行事もたくさん開催されている時節でもあり、大入りの満員の賑やかさには至りませんでしたが、播磨地区の博物館施設が一堂に会し、情報を交換しながら、ともにひとつの催しをもてたことは非常に有意義でした。“たくさんのミュージアムをこの会場だけで楽しめて大満足!”とにこにこ笑顔で帰って行かれるご家族連も多く見られ、また日本玩具博物館のワークショップブースでは、“こんな催し、大好き!”とノリノリでご参加下さるご家族が相次ぎました。楽しいひとときをご一緒くださった皆さま、また、ミュージアム・フェア会場から、当館へと足を運んで下さいました皆さま、誠にありがとうございました。
*先日来、博物館の近隣に住む子どもたちが“秘密基地を作りたいから、段ボールを頂戴”と館にやってくるようになりました。どこに作ったのかな、と思っていたら、駐車場の周辺に植えこまれたサザンカの垣根に屋根をかけて かわいいお家が立ち始めていました。強い風が吹いたら倒れてしまいそうな家ですが、ちびっこたちは、花の香りが立ち込める自分たちだけの素敵な空間を夢見ているのかな、と思ったら、その頼りない段ボールの屋根がいとおしく感じられました。小さい頃、公園の生垣に、お堀の堤に、橋の下に、大きな木の根元に・・・・様々な場所に自分たちの居場所をつくって遊んだ思い出をお持ちの方はたくさんいらっしゃることでしょう。今も昔も子どもの心は変わらないものだと思います。ちびっこたちが、サザンカの屋根の下から、のびのびと羽ばたいていける豊かで安全な世の中にしていかなくてはならないなと、しみじみ思う年末です。
*本年も、私たちの活動に対し、陰に日なたにご協力ご支援を下さいまして、まことにありがとうございました。学芸室では、来年度も楽しい展覧会や行事を計画して、もっともっと皆さまから親しまれる日本玩具博物館になれるよう努めてまいりたいと思います。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。皆さま、どうぞよいお歳をお迎え下さいませ。
(学芸員・尾崎織女)
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