日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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学芸室から 2008.08.31

夏休み最後の日曜日

夏休み最後の日曜日でした。先週来、NHK姫路放送局が1号館の「汽車のおもちゃ展を、神戸放送局が6号館の「音とあそぶ展」を取材して下さり、相次いで展覧会の様子が放送されたこともあってか、この土日は、兵庫県内だけではなく、ご遠方からの来館も多く、合計600人ほどの家族連れで賑わいました。

真っ黒に日焼けした子どもたちは、夏休み最後の日曜日を精一杯楽しもうとキラキラした目をして、1号館の扉を開けます。
 男の子たちが、「わぁあーー!!すごいっ!」と駆け寄るのは、汽車のおもちゃの展示です。硝子ケースの下段の展示を見上げるほどの小さな子どもが、車掌さんの口ぶりを真似ながら、熱心におもちゃを見ている風景なども、今日はたくさん目におさめることが出来ました。「大好きな汽車のおもちゃがいっぱいあるので興奮してますね。こんなに喜ぶとは!」とお父さんも、わが子の熱心な様子にオドロキ顔。私たちにとっても、小さい子達が、素朴な汽車のおもちゃをこんなにも好きだとは・・・・・・まったく、想像を超えていました。

講座室では、6号館の「音とあそぶ」にちなみ、今日も午前と午後、「鳴くニワトリさん」「ぶんぶん独楽とストローの笛」のおもちゃ作り教室を開催しました。「こんなん作りたい人、この指とまれー!」と声をかけると「僕も作りたい」「私も」とみんな積極的です。コッコッコッコ、コケコッコー♪ ブーブー、ピイピイ・・・♪ ブーン、ブーン・・・♪ 作ったおもちゃを嬉しそうに鳴らしながら展示室を歩き回る子ども達、6号館に設置している民族楽器で合奏を始める家族たち・・・・・・。

展示品の音を聴く解説会も開催しました。小さな子たちも大人に混じって民族楽器のユニークな音色に耳を傾けます。スロバキアの「ラトルトラップ」のはじける音には笑い声をたてて、チリの「雨の棒」の静かな音には耳をすませて、マダガスカルの哀調のある「竹オカリナ」のメロディーにはじっと目を閉じて・・・・・・。こうして6号館もまた、今日は、この夏休みで一番、賑やかな一日になりました。

出口の扉を閉じるとき、「ああ、面白かった」「おかあさん、また来たい」「お父さん、今度いつ来る?」というような声が度々聞かれ、受付スタッフの顔にもとびきりの笑顔がこぼれます。「自然に子どもたちの口をついて出る、そんな感想が一番嬉しいですよね!」

私たち博物館スタッフも汗まみれになった夏休み。今しばらくは夏の展示が続きますが、ひと足先にやってきた新しい季節を追いかけて、今度は、民族色豊かな秋のおもちゃ館を準備していきたいと思います。

(学芸員・尾崎織女)

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