「アドベントカレンダー」 | 日本玩具博物館

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今月のおもちゃ

Toys of this month
2006年11月

「アドベントカレンダー」

  • 1980年代
  • デンマーク/紙

 収穫感謝祭が終わると、デンマークの町々もクリスマスを迎える準備が始まります。街中にクリスマスツリーが立ち、家々の窓辺には、暖かいキャンドルの下、麦わらのヤギや妖精(ニッセ)、アンデルセン童話の主人公、それにキリスト降誕の風景を表わす箱庭などが飾られます。

 このようにクリスマスを待つ時節は、アドベント(待降節)と呼ばれています。
 12月1日、デンマークの子ども達の部屋には「アドベント・カレンダー」という日めくりが飾られます。クリスマスの風景などが楽しく愛らしく描かれ、「飛び出す絵本」のような仕組みになっているものもあります。よく見ると、絵の中には、切り込みの入った窓がもうけられ、そこに1から24までの数字が書かれていることに気付きます。子ども達は、毎朝、その日と同じ数字の窓を探して開けていきます。窓の中からは、キャンドル、天使、お菓子、小鳥など、わくわくするような絵が出てくるのです。

 「もういくつ寝ると、クリスマス?」 24すべての窓が開いた日がクリスマスイヴです。イヴの絵は、ほとんどの場合、キリストが馬小屋で誕生する場面になっています。太陽の光が見えなくなる暗い季節、アドベント・カレンダーは、子ども達の心に、待つことの喜びと未来への希望を育みます。

 当館で現在開催中の特別展「世界クリスマス紀行」では、アドベント・カレンダーのコーナーをもうけ、デンマークをはじめ、ドイツ、スウェーデン、アメリカ合衆国などのアドベント・カレンダーをご紹介しています。