「美江寺の土鈴」 | 日本玩具博物館

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今月のおもちゃ

Toys of this month
2005年4月

「美江寺の土鈴」

  • 昭和中期
  • 岐阜県岐阜市/土
蚕鈴 左から米俵・宝珠・鈴

 美江寺の春の「蚕祭り」に、境内の露天で売られる縁起物の土鈴です。江戸時代からの歴史を持ち、明治35年(1902)に刊行の玩具画集『うないの友』にも紹介されています。古くからこの地方は養蚕が盛んであり、この土鈴を買い求めて蚕室に吊るして鳴らすと、外敵の鼠を防ぎ、蚕の成育がよいと信じられていました。今は、五穀豊穣、商売繁盛の縁起物として求められます。

 土鈴の形には、宝珠、釜、米俵、巾着、福神などがあり、いずれも赤、青、黄色を基調とした描彩に特色があります。製作は隣接する尾西市の起土人形の中島家が作っています。春の企画展「土の鈴・形と音色」に展示中です。