日本玩具博物館のここがいい!~当館で「地域実習」を終えた学生たちからのメッセージ・その1~ | 日本玩具博物館

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学芸室から 2021.12.23

日本玩具博物館のここがいい!~当館で「地域実習」を終えた学生たちからのメッセージ・その1~

去る12月7日から4日間、青山学院大学のコミュニティ人間科学部の3年生の学生たち7名が、地域づくりの手法を学ぶプログラム「地域実習」の一環で当館に滞在されました。引率してこられた指導教官からのアドバイスを受けつつ、当館の歴史や活動のあらましについて話を聴いたり、様々な博物館活動を体験したり、館長や学芸員にたっぷりインタビューを行ったりして、私たちとともに濃密な時間を過ごしました。12月9日のブログでもその様子を少しご報告しております。
4日間のプログラムを終えた後、報告会を行い、学生さんたちから<日本玩具博物館のここがいい!>と感じたところを発表してもらいました。その内容をあらためて文章にしてお送りいただきましたので、ホームページをご訪問下さる皆さんにもご覧いただきたく、このブログで3回に分けてご紹介いたします。館長、スタッフ一同、若い人たちの純粋なまなざしに励まされる思いです。
まずは、「世界のクリスマス展」に注目した二人の学生さんからのメッセージをどうぞ。(尾崎)


実際に行ってみないと感じ取れない展示の世界

日本玩具博物館の6号館にて行われている冬の特別展「世界のクリスマス~北欧のクリスマス飾りを中心に~」に衝撃を受けました。まず、数多くのクリスマス飾りが展示されているその空間に足を踏み入れただけで目の前がパッと明るくなり、幻想的な雰囲気に包まれました。後から一つ一つの作品をしっかり拝見し、もちろんどれも素晴らしかったのですが、空間自体の雰囲気は写真などでは伝わらない、実際に行ってみないと感じ取れないものだと思います。国によってそれぞれ異なる文化的な思想や視点を持った作品が並んでおり、どの国がクリスマスに対してどのようなアプローチをしているかということを比較しながら鑑賞出来るというのがこのクリスマス展の醍醐味ではないでしょうか。

また、尾崎学芸員がおもちゃを実際に動かしながらおもちゃの形や動きの意味を説明して下さった際には更に理解が深まりました。毎年クリスマスシーズンになると街中にクリスマスツリーが飾られますが、楽観的に見るだけでそのツリーが出来上がった起源や飾り付けの意味を考えたこともありませんでした。今回の実習を通してクリスマスの背景的な部分を知ることが出来たので、まだ今年のクリスマスは終わっていませんが、来年からクリスマスシーズンが来たら尾崎学芸員に教わったことを思い出しながらクリスマスの作品を見たり触れたりしたいと思います。日本には素晴らしい文化がありますが、魅力のある文化は海外にも多くあるということを肌で感じることが出来ました。(Z. Nohama)


写真では伝えきることのできない魅力を体感して

私が今回注目したのは、「世界のクリスマス展」のなかの≪光のピラミッド≫です。このピラミッドには一段ずつ意味があり、キリスト誕生の物語を表しているものも多く見られます。キャンドルに光を灯すと中の人形台が回転し、光に照らされ幻想的な光景が広がります。また展示されているオルゴールなどの音が合わさると、違う世界にいるかのような感覚になります。この光景を見ていると、その場にいる他の人たちとも繋がっているような感覚になり、クリスマスツリーとは違ったクリスマスの良さを感じることができると思います。
そして、私自身、今まで他の国のクリスマスについてあまり考えたことがなかったのですが、今回の展示から国ごとにクリスマスのあり方が違うという当たり前のことに気づくことができました。他にも「世界のクリスマス展」では、私たちが普段見る機会のない本物のクッキーやリンゴなどがついたツリーなども見ることができます。

その他にも、日本玩具博物館には日本の歴史を感じる玩具や世界の郷土玩具などが数多く展示されています。玩具を実際に手に取り体験できるコーナーもあり、童心に戻り楽しむことができます。皆さん、写真では伝えきることのできない魅力を、是非足を運んで体感してみてください。(K. Nagai)


次号へ続く>



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