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blog春の取り組み*中国民間玩具の撮影作業~出版予定の書籍のために
●●1月中旬以降、様々な企画仕事や「雛まつり展」への展示替え作業、また貸し出しのための調査応対などが数珠つなぎになっていて、日々、目まぐるしく過ごすうち、新暦桃の節句も過ぎてしまいました。その間、ブログ更新が滞り、いろんなことがあったこの2カ月の博物館活動について、今、何からご報告しようか…と迷っています・・・。
●●そのひとつは、2020年9月に出版させていただいた『世界の民芸玩具~日本玩具博物館コレクション』(尾崎織女・著/高見知香・写真/軸原ヨウスケ・企画デザイン/大福書林刊)に引き続き、<民衆芸術叢書シリーズ>として、中国の郷土玩具(民間玩具)を幅広く紹介する本の制作が始まったことです。信頼できる編集者と、尊敬するデザイナーと、センスのいい写真家と、また同じチームでお仕事ができることがとても嬉しく、昨夏より作品選定や資料探し、また原稿書きにも力を入れてきました。
●●1月中旬には、いよいよ始動することとなり、打ち合わせに向けて、館外にあるあっちの収蔵部屋、こっちの収蔵庫・・・と駆け回って掲載候補作品を集めるところから・・・・・。9年ぶりに梱包を解いた中国民間玩具たちが新春のひんやりした作業場に濃密なオーラを漂わせ、6号館2階の作業場が一気に中国色に包まれました。
●●さらに、2月下旬には一週間かけて、朝から夜遅くまで、皆で撮影作業に没頭しておりました。―――各地の郷土玩具のもつ魅力を引き出そうと、ロケ撮影も数多く試みました。寒風吹き抜ける河原で、春めいてきた青空が広がる田圃で、ホオジロやカワラヒワが囀る神社の境内で、日本の素朴な民具を伝える建物のなかで・・・。いくつもの素敵なカットが生まれており、早くご紹介したくて仕方ありません。ロケ撮影の様子を少しですが、ご覧下さいませ。
●●中国各地で民衆が育んできた造形のもつ素朴な美、それらに託した幸福への願いなどを、展示とはまた違ったかたちで楽しみ親しんでいただけるよう、原稿書きにさらなる精進をしたいと思っています。夏の出版を目指しており、合わせて、特別展を開催できればと計画中です。どうかご期待くださいませ。
(学芸員・尾崎織女)
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