日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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館長室から 2012.10.23

クリスマス展がオープンしました

今月も多忙な日が続きます。3日~5日までは丸亀市立資料館で当館資料を基に開催される『おもちゃ百貨展』の展示協力のために尾崎学芸員と共に丸亀市に出かけ 、14日夕刻からと15日はドイツから来館されたヒラ・シュッツさんをお迎えしました。当初、ヒラさんは観光旅行で来日される機会に行程を変更されて当館に来られるものとばかり思っていました。ところがヒラさんは長年にわたり日独の国際交流に大きく貢献したとして表彰をお受けになり、招聘されて仙台などでの会議に出席後来館されたのです。
ヒラさんについては尾崎学芸員が<ブログ「学芸室から」2005年6月27日><ブログ「学芸室から」2010年12月21日>で紹介していますが、長年にわたり玩具を収集研究されて造詣も深く、大いに意気投合して盛り上がりました。ヒラさんは当館の訪問記を寄稿くださる予定で、ヨーロッパの玩具博物館事情に精通された目で当館をどのように見てくださったのか楽しみです。

6号館の「世界の鳥のおもちゃ」展を説明する尾崎学芸員とヒラさん

16日は兵庫県立丹波年輪の里で開催される「丹波の森ウッドクラフト展」のジュニアの部の審査のため丹波市まで出かけ、夕刻帰館後はスタッフと共に6号館の展示替え作業に従事しました。「世界の鳥のおもちゃ」の撤収と「世界と日本のクリスマス」資料の展示作業です。私の仕事は以前にも申し上げたと思いますが、6号館2階の収蔵室から世界の鳥を収納するための専用の段ボール箱を展示会場に下ろし、スタッフと共に収納後はその箱を収蔵室に戻し、次回展示の「世界のクリスマス展」の展示資料を会場に下ろすのが主な仕事です。しかし資料が少数の時は選別する苦労もなかったのですが、現在は収蔵資料数が展示数の倍以上にもなり、収納箱から選び出すのに大きな時間を取られます。嬉しい悲鳴ですが正直大変です。

今回も連日夜遅くまで作業が続きました。順調に進み、20日には西館、21日から全館をご覧いただける状態になり、27日(土)のオープンに先駆けてご覧いただいています。毎回、展示作業は尾崎学芸員を中心に行われますが、世界のクリスマス展は1985年から続く冬の特別展で、マンネリ化を防ぐために毎年切り口を変えてきました。今回のタイトルは「世界と日本のクリスマス」、始めて日本を大きく取り上げました。といってもスペース的には会場の1割にも満たないのですが、大正時代から昭和時代の児童書やサンタクロース、ツリー飾り(オーナメント)などの日本製品が並び、皆様から懐かしいとの声が寄せられそうです。

日本の1960年頃のサンタのツリー飾り

今回の見どころは、初公開の日本の1950~70年代のクリスマス飾りと昨年、<ブログ「館長室から」2011年12月4日>でも紹介した、1960年頃にアメリカで作られたガラス製のツリー飾りとロシア製の豪華なツリー飾りです。他にも現地で収集した資料や現在では入手不可能なツリー飾りの数々が展示されています。
チェコのボヘミヤガラスのツリー飾り、ハンガリーの麦わら細工のツリー飾り、セルビア・モンテネグロのお菓子のツリー飾り、ドイツのドレスデンの麦わら細工のツリー飾りと貴族が愛用した錫製の豪華なツリー飾り、フインランドの木製ベルに美しい絵が描かれたツリー飾り、スペインの針金細工のツリー飾り、ポルトガルの鋼線細工入りのガラス玉のツリー飾り、タイの布細工のツリー飾り、エクアドルの藺草製のツリー飾りなど、各国の伝統工芸に基づく貴重な資料であり、その多彩さに感動されると思います。残念なのはこれらが世界中で中国製品に置き換わられ姿を消しているのです。
私が資料収集のためにプラハやブタペストを訪ねたのは1999年です。既にプラハのマーケットで売られていたのは中国製品ばかりで、教えていただいた民芸店で伝統的な麦わら細工やお菓子のツリー飾りを入手しました。ブタペストでは中国製品は全く見かけず、麦わら細工などのツリー飾りを入手しました。しかし今春、ハンガリーから来館された方にお聞きすると、ブタペストのマーケットも残念ながら中国製品になったそうです。

21日のブルキナファソのミロゴ・ベノアさんの演奏会は、私は丸亀市立資料館での講演のために出かけて不在でした。約60名が参加され、飛び入りで太鼓を演奏される方や近所の子供たちがベノアさんの指導でダンスを踊るなどして盛り上がり、大盛況だったとの報告がありました。この26日はフランス・アルザスの博物館関係者をお迎えします。(井上重義)

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