日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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館長室から 2007.12.07

全国の達磨が人気です

師走に入りましたが、今年は暖かかった気候のせいか、当館の庭にはまだ秋の気配が漂っています。もみじの真っ赤な葉や木々の黄色い葉が6号館への石畳に舞い落ち、皆様から「建物も庭も素敵ですね。命の洗濯をさせていただきました」と嬉しい言葉をよく頂戴します。
6号館の恒例の秋・冬の特別展「世界のクリスマス」も好評で、「孫を連れて毎年来ています。今年も素晴らしい展示をありがとう」とお礼の言葉が感想ノートに記されていました。
尾崎学芸員のアイデアで、クリスマス展会場には昔の小学校の木製椅子が5箇所に配置され、その上には各国のクリスマスに因んだ絵本が置かれて、自由に手にとってクリスマスについての理解を深めるよう工夫がされています。昨日も父親が子供に絵本を読み聞かせている微笑ましい光景を目にして、心が温かくなりました。

世界のクリスマス展に続いて、1号館でも企画展「ねずみの玩具とおめでたづくし」が始まりました。日本人が好んだおめでたい造形の恵比寿大黒、福助、招き猫などと共に日本各地で作られた達磨約100点を、北は仙台から南は沖縄まで地域毎に展示しています。制作年代は昭和40~50年代のものが中心ですが、7、80年も前の昭和10年頃に製作された達磨も約20点展示しており、大変珍しいと思います。

達磨は古い歴史を持ち、既に江戸時代初期には商品として売られていました。起き上がる動きが七転び八起きの縁起と結びつき、おもちゃとしてだけでなく縁起物の置物としても親しまれてきました。一堂に並べると東日本の達磨と西日本の達磨とではいろんな点で違いがあります。例えば、東日本の達磨は目無し達磨が中心で彩色もシンプルなものが多く、西日本には鉢巻を締めた達磨が各地で作られており、東日本のものに比べて彩色も派手なものが多いのです。また男達磨だけでなく女達磨も各地でつくられましたが西日本の四国と九州のだるまは派手です。
今ではお馴染みの目無し達磨は、白目の達磨を買い求めて願をかけ、祈願成就の際には黒目を描き入れるのですが、静岡から関東にかけての地域で作られ、西日本では作られませんでした。同じ達磨なのに地域による大きな特色があり、なぜこのような違いがあるのか不思議です。人々の好みや気質の反映なのでしょうか。不思議発見にぜひご来館下さい。(井上重義)

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