「ンデベレ族のビーズ細工人形」 | 日本玩具博物館

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今月のおもちゃ

Toys of this month
2005年10月

「ンデベレ族のビーズ細工人形」

  • 2000年代
  • 南アフリカ/ビーズ

 南部アフリカ地域には、象牙や毛皮、鳥の羽根などと引き替えにヨーロッパからガラスビーズが入ってきたと言われています。それより以前は、ダチョウの卵殻や貝殻、動物の歯などがビーズに加工されていました。

 南アフリカ共和国などに居住するズールー族やンデベレ族の民族衣装や装飾品には、昔からビーズ細工が欠かせませんが、近年は、その伝統のビーズ細工を応用して人形や玩具作りが行われています。写真にご紹介するものは、ンデベレ族の風俗人形で、頭部や衣装のガラス・ビーズによる装飾が非常に美しい作品。ンデベレ族は、ブロックを積み上げセメント仕上げをした家にフリーハンドでカラフルな幾何学文様の壁絵を描くことでも有名で、こうした美的センスが人形作りにも応用されているようです。ただ、この人形は、自国の子ども達のためのものというより、他国への土産品としての性格が強いものです。高さ約30cm。

 1号館で開催する秋の企画展「アフリカのおもちゃと造形」(9/10-11/15)で、展示しています。