日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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館長室から 2010.01.01

政府広報誌『キャビネット』1月号に掲載されました

新年明けましておめでとうございます。
厳しい経済情勢を反映して、博物館を取り巻く状況は好転の兆しが見えませんが、当館には新春早々、嬉しいニュースが舞い込みました。政府広報誌『キャビネット』1月号の「旬の人時の人」に取り上げられました。内容は「国内屈指の凧あげ祭りの開催で、町に新たな文化と活力を」と題して、1975年以来、当館が開催してきた全国凧あげ祭りが見開きで大きく紹介されました。
この全国凧あげ祭りは当館が開館した翌年の新春から、日本各地に伝わる和凧の素晴らしさの紹介と子供たちに凧揚げの楽しさを伝えたいと始めましたが、当館の成長と共に大きく発展。伝統的な凧揚げ行事がなかった地で、一歩一歩歴史を刻み、大勢の協力もあって新春の凧揚げ行事としては国内屈指のものに成長したのです。
今年は1月10日(日)に開催しますが、当館の呼びかけに応えて、全国各地から400人もの凧愛好者や保存会の皆様がご参加くださいます。特に今回は初参加者が多く、新潟、能登半島、神奈川、静岡、山梨、長野、愛知、奈良、京都、大阪、隠岐の島、山口、徳島、香川、長崎などのほか、地元兵庫からも大勢が自慢の凧を持って参加されます。天候に恵まれれば青森県の津軽凧から長崎県五島列島のバラモン凧まで日本各地の珍しい伝統凧が新春の空を美しく彩り、例年どおり私が揚がった凧を解説。大空を舞台にした伝統凧の競演が繰り広げられます。4日頃にはどのような凧が参加するか速報を流しますので詳しくはそれをご覧下さい。

また時事通信社からの依頼でこの1年間、毎日、「ふるさとの玩具」と題して、写真と180字ほどの文章で、日本各地の郷土玩具を紹介する事になりました。10日ごとに10回分の原稿を届け、1月中の原稿は届けましたが、この一ヶ月余り、そのことで頭がいっぱいでした。大変な仕事であることを実感しています。
引き受けたのは、日本各地の郷土玩具の多くが後継者もないままに廃絶の途を辿り、その情報も流れることが少なく、忘れられようとしている現状から、多くの皆様に郷土玩具の素晴らしさを伝えることが必要だと考えました。それに私の玩具収集の原点は郷土玩具であり、人生最後の大仕事として郷土玩具のために役立ちたいと思ったからです。

今年も仕事に追われる毎日となりそうです。変わらぬご指導とご支援を賜りますよう心からお願い申しあげます。

(館長・井上重義)

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