日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

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館長室から 2008.12.27

『ちりめん細工』、2冊の本が出版されました 

今年も後数日になり、当館も明日28日から1月2日まで休館いたします。
<ブログ「学芸室から」2008年12月25日>でも尾崎学芸員が書いていますが、特別展の「世界のクリスマス展」には毎日大勢がご来館下さいました。屋外は冬枯れの寒々とした気配が漂うのに館内は来館者の歓声や感動で暖かく、木造の建物もそんな雰囲気に合って、「心が癒されます」と喜ばれます。6号館前の休憩室に「来館者感想ノート」を置いていますが、そこには来館者の感動の言葉が記されています。
 
「今日は孫と一緒に来ましたが、私も孫もそれぞれ楽しい時間を与えられたこと、感謝しています。子供たちを連れて来てから、早、32~3年が経ち、この博物館がこんなに大きな働きをされるとは思いもよらないことでした。孫の感想ではまた来たいとのこと、春にも来ようと話しております。有難うございました。大阪市より」
「非常に充実したレベルの高い展示に驚きました。本の読み聞かせも子供にとって良い取り組みですね。またときどき、足を運びたいと思います。」
「館全体が日本が失いかけた何かを感じることができます。6号館から入り口の景色を見たところなんかは1枚の絵のようで良かったです。」

―――そんな文章を読むと、博物館を造ってよかったと充足感で胸がいっぱいになります。

さて<ブログ「館長室から」2008年11月20日><ブログ「学芸室から」2008年12月7日>でもお知らせしましたが、『ちりめん細工』の2冊の本が出版されました。発行日は、『ちりめん細工 お手玉とお祝物』日本ヴォーグ社刊が1月7日、『江戸・明治のちりめん細工』雄鷄社刊が1月1日ですが、いずれも既に書店に並んでおり、売れ行きも順調と聞きました。とりわけ『江戸・明治のちりめん細工』は当館が30年かけて収集した資料を集大成した本であり、当館の仕事を大勢の皆さまに知っていただく機会にもなると思います。

この本のあとがきにも書きましたが、これらの資料は当館が集めていなければ、その多くが価値評価されることもなく、散逸し消えていたでしょう。博物館本来の使命は、そんな消えゆく資料を収集し、展示を通して評価を高めるとともに後世に伝えることにある筈です。『江戸・明治のちりめん細工』の出版は、博物館が本来果たすべき使命を実践したとして高く評価されるのではないでしょうか。
さらに特筆されるのは、このコレクション集が博物館の自費出版でなく、出版社から刊行された点です。全国の本屋で販売され、手芸書コーナーの他にこの本は美術書コーナーにも並べられますので、日本女性の手の技や美意識の素晴らしさを大勢の皆さまに認識いただけると思うのです。ぜひ書店で手にとってご覧ください。

この一年も有難うございました。よき新年をお迎え下さい。来年もどうぞよろしくお願い申しあげます。(井上重義)

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