デジタルコレクション・4「世界の仮面」 | 日本玩具博物館

日本玩具博物館 - Japan Toy Musuem -

Language

展示・イベント案内

exhibition
企画展

日本玩具博物館*開館50周年記念* デジタルコレクション・4「世界の仮面」

会期
2024年10月10日(木)
会場
日本玩具博物館ホームページ WEB企画

当館では、2022年度より2年にわたって文化庁のInnovate MUSEUM事業の採択を受け、この事業の眼目のひとつである博物館資料のデジタルアーカイブ化に取り組んできました。内部資料として登録を済ませたデータベースより、テーマごとに20~40件ほどを選んで、各月10日に公開しています。

7月は「戦前(1930年代前半)の琉球玩具」、8月は現在開催中の「世界のままごと道具」「動きや音の楽しい郷土玩具(動画)」、9月は非常に貴重な「1920年代後半の朝鮮玩具」を取り上げました。10月は、企画展テーマとしても人気の高い「世界の仮面」コレクションのなかから、45件を選んでご紹介します。

アジアの国々をはじめ、アフリカ、南北アメリカ、ヨーロッパの各地で伝承される民族色あふれる仮面を集めてみると、世界中の人々が、仮面を通して未知の自然や神々、また精霊に対する畏れと敬意を表現し、仮面儀礼や仮面舞踊によって人間社会を平和に保つための守護を求めてきたことに気づきます。一方で、世界には仮面をもつ民族と仮面をもたない民族があります。前者は、農耕などを生業とし、一箇所に定住して暮らす人たち、後者は牧畜などを生業として、各地を移動しながら暮らす人たちであるといわれます。定住民は異界の存在を設定しやすく、外から加えられる力とバランスをとりながら世界観を作り上げてきたということでしょうか。

当館の仮面コレクションには、成人式や葬送儀礼、収穫祭などに用いられる精霊や祖霊の仮面、民俗芸能に登場する歴史物語のヒーローたちの仮面、そして、それらを真似て子どもたちが遊ぶための仮面があります。また、旅行者が異国での思い出を自国へと持ち帰るための土産物も含まれています。手元で画像を拡大してご覧いただき、仮面に選ばれる題材の普遍性や、作る民族の色と形のユニークさを感じていただきながら、私たち人間がなぜ仮面を求めるのか、子どもたちがなぜ仮面を愛するのかについても、思いをめぐらせていただければと思います。当館の仮面たちが、たとえば皆さまの創作活動のヒントになればうれしく思います。

ぜひ、下記をクリックしてご覧ください。